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観光・ブライダルマーケットエリアデータファイル《小樽市編》

【月刊HOTERES 2016年05月号】
2016年05月13日(金)
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今回取り上げるのは北海道の中心都市の一つ、小樽市である。小樽市は北海道西海岸のほぼ中央に位置し、港湾都市として栄えた歴史がある。現在は観光都市として知名度が高く、市内には港町情緒や異国情緒が残るさまざまな観光スポットが存在する。以下に小樽市周辺のマーケットポテンシャルと、さらに今回は小樽市の観光ポテンシャルに重点を置いて見ていこう。
 
1. マーケットポテンシャル
 小樽市は北海道西部に位置する。市の北部は日本海の石狩湾に面しており、天然の良港である小樽港を有している。隣接する都市は札幌市、石狩市、余市町、赤井川村の4 都市となっており、道内最大の拠点都市である札幌市の都市勢圏内にあることから、都市求心力は比較的低い状況になっている。小樽市の都市勢圏は周辺の与市町、仁木町、赤井川村を含む1市2 町1 村(小樽市を含む)のみであり、おおむね20㎞圏をカバーしている。地方の中心都市としては比較的勢圏が限定されているといえるだろう。周辺都市はほぼ札幌市に就業・通学している状況であり、小樽市自体も札幌市へ14.0% 流出している。小樽市を含む周辺エリアは札幌市のベッドタウンとしての機能を有している状況だ。小樽市の勢圏内都市からの就業・通学流入率を見ると余市町からは11.6%、仁木町からは6.9%、赤井川村からは5.2% となった。自市内就業率は81.1% と高い。小樽市の商業求心力を見ると、商業拠点性指数※ 1)は0.92 で消費の流入と流出が拮抗している状態である。市内には道内最大規模の「ウイングベイ小樽」(店舗面積9 万8000㎡)、「長崎屋小樽店、ドン・キホーテ小樽店」(1 万2500㎡)といった大型商業施設が位置しているが、2000 年以降に開発された比較的新しい大型施設は見られない。以下のマーケットポテンシャルの検証については小樽市周辺の都市を比較対象とした。
 
 小樽市は人口12 万4553 人(2015年3 月末人口)、北海道全体における人口シェアは2.3% となっている。人口規模は道内において7 番目に大きい。その他の周辺都市を見ると札幌市が192 万6287 人で突出した人口規模となっている。10 万人以上の都市はこの2 市のみ。それ以外では千歳市が9 万5112 人、恵庭市が6 万8731 人、北広島市が5 万9485 人と続いている。北海道全体のマクロマーケットに関しては本誌2016 年3 月2 週号札幌市編を参照していただきたい。
 
 過去5 年間(15 年/ 10 年)の人口増加率を見ると小樽市は▲ 6.8% と減少していることが分かる。これは道内主要都市(人口5 万人以上の市)の中でも最も大きい減少幅となる。周辺都市を見ると千歳市が2.1%、札幌市が1.8%、恵庭市が0.2% の増加となっている以外はすべての都市がマイナストレンドとなっている。町村部では倶知安町が▲ 1.9% と比較的減少幅が緩やかであるが、それ以外は5% 以上減少の都市が多く小樽市もその中に属している状態である。
 
 小樽市の年齢構造を見ると若年人口比率は14.3%、適齢期人口比率は19.1% となり、若年人口比率、適齢期人口比率ともに全国値(若年人口比率18.0%、適齢期人口比率25.1%)を大きく下回った。その他の周辺都市を見ると、若年人口比率は千歳市、恵庭市、北広島市が高く、この3 市のみが全国値を上回っている。適齢期人口比率は千歳市、札幌市、恵庭市が全国値を上回っており、町村部では倶知安町が唯一26.2% で上回っている。札幌市から千歳市にかけてのエリアは道内でも活性化した若いマーケットが存在するが、それに対して小樽市は高齢者人口比率(65 歳以上人口比率)も31.5%と道内主要都市の中でも最も高く、人口ポテンシャルが停滞している状況である。
 
 将来推計人口を見ると、小樽市はすでに人口減少フェーズに突入しており2030 年ごろには2010 年ベースから約30% 減少すると見られている。その他の都市では千歳市、札幌市、恵庭市比較的人口規模を維持できると推計されているが、それ以外の都市はすべて減少フェーズにあり、将来的に2010 年ベースの60% ~ 70% 程度になっていく可能性がある。小樽市は人口減少のペースが速いと推計されているため将来的には人口規模で千歳市に抜かれる可能性があり、恵庭市との格差も縮小する方向性にある。
 
※「ブライダルマーケット」「観光マーケット」「小樽市周辺都市の人口マーケットトレンド」「小樽市周辺都市の年齢構成」「小樽市周辺都市の将来推計人口」「小樽市周辺都市の婚姻マーケットトレンド」「小樽市への観光入込客数トレンド」「小樽市の観光目的日帰り・宿泊比率」「小樽市の観光目的県内・県外客比率」「小樽市への訪日外国人宿泊客数トレンド」「小樽市への訪日外国人宿泊客の国籍別シェア」、など詳細なデータにつきましては本誌ご購入、または電子版有料版にご登録いただけますよう、お願い申し上げます。
 
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