27 年山口県観光燃ゆ
　平成27 年の山口県の観光入込数は、延べ3140 万人に上り、前年を240 万人上回った。宿泊客も5485 万人を記録し、前年比17％増の盛況であった。観光客を動員したのは、NHKの大河ドラマ「花燃ゆ」が幕末の偉人、吉田松陰の指導した「松下村塾」を中心に描いており、それに加えて、「明治日本の産業革命遺産」が世界文化遺産登録となり、両者の主要舞台となった萩市は、307 万人の観光客を集め、前年比76 万人、33％の増加となった。このほか、「Mine 秋吉台ジオパーク」の日本ジオパークによる認定、第23 回世界スカウトジャンボリーの開催なども重なって、山口県の観光客数は過去最高を記録することになった。これらを受けて、日銀下関支店は、1 年間の観光客増加による消費金額の増加分を87 億円と推定し、138億円の経済効果が見込まれるとの推計値を発表した。
 
一人当たり工業出荷第3 位
　当県の面積は6112.3㎢で、全国23 位。大分県より小さく、茨城県より大きい。人口は141.8 万人で全国26 位。沖縄県より小さく、愛媛県より大きい。年齢構成比を見ると14 歳以下の幼年人口は12.3％、15-64 歳の生産年齢人口は56.5％、65 歳以上の老年人口は31.1％となっており、全国平均と比べると、高齢化率はかなり高い。県民分配所得は4.2 兆円で全国25 位で滋賀県より小さく鹿児島県より大きい。一人当たり所得は293.5 万円で全国11 位で三重県よりやや高い。産業別構成比を見ると第1 次産業は0.9％、第2 次産業は35.3％、第3 次産業は63.1％で第2 次産業比率が非常に高い。一人当たり工業出荷額は473.9 万円で、全国第3 位で愛知県、三重県に次ぎ、滋賀県、静岡県を上回る。
 
ホテル客室数はやや伸びている
　飲食店数は14 年で6385 店。内訳を見ると食堂レストランが832 店で13.0％。専門料理店が1502 店で23.5％を占める。その中で多いのは、日本料理店の458 店で7.2％を占める。次いで中華料理店が多く383 店で6.0％となっている。そのほか、そば・うどん店が237 店（3.7％）、すし店が183 店（2.9％）となっている。また、遊興飲食店、バー･キャバレー・ナイトクラブは1474店（23.1％）、酒場ビヤホールが1128 店（17.7％）と両者で40.8％を占めている。以上のほか、喫茶店は678 店（10.6％）、バーガーなど、その他の飲食店は330 店（5.2％）、09 年調査から飲食店から分離された「持ち帰り・配達・飲食サービス業」は751店ある。ホテル数は13 年で82 軒、客室数は6711 室で90 年からの伸び率を見るとホテル数は全国の82.3％に対して110.3％と平均を上回っている、客室数も全国の105.1％に対して当県は130.9％と全国平均をかなり上回っている。
 
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