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Vol.30 2017年新年号 特集Ⅰ「わが社の10年後」  Vol.30  ㈱雅  代表取締役 宮﨑 吉明 氏

100年続く「口福の老舗」を目指して

【月刊HOTERES 2017年01月号】
2017年01月06日(金)
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㈱雅  代表取締役 宮﨑 吉明 氏

歴史を作っていく
 わが社は都内および近郊と札幌の有名百貨店や、東京駅、歌舞伎座などで、「神田明神下みやび」という屋号で高級弁当を販売する、お弁当製造販売会社です。日産およそ4000 ~ 8000 食、多いときは一度に3000 食~ 6000食のご注文を頂戴することもあります。デパ地下での売れ筋商品は1000 円台前半、特注お届け商品の方は2000円前後と、お弁当としては高価格帯の需要にお応えしております。キャッチフレーズは「見て美しく、食べておいしい口福の味」。華やかなお箱に美しい盛り付けを心掛け、お弁当のふたを開けた瞬間、お客さまに笑顔になっていただけるようなお弁当造りを目指しています。
 
 お弁当はご承知の通り、「中食」という分野に分類されますが、今やその市場規模は9 兆円を超えたと言われています。そんな巨大市場で戦って行くためには、安心・安全はもとより、美味しくて当たり前。その他に、より秀でた創意工夫がなければ、生き残っては行けないでしょう。
 
 創業は1978(昭和53) 年。当時はまだお弁当の製造販売に特化した企業が少なく、市場規模もずっと小さかったため、業績は右肩上がりに急成長しました。ですが、その後多くの企業が弁当製造販売業に参入、「デパ地下」という言葉が使われるようになった2000(平成12) 年ころには、既に数多くの競合他社が存在し、デパ地下はさまざまなお弁当やお総菜であふれるようになりました。さらに現在では、その売り上げがデパ地下を凌駕するとさえ言われる「駅ナカ」の台頭で、より熾烈な戦いを強いられるようになっています。
 
 そんな中私どもが目指しているのは、100 年、200 年と続く老舗です。かつて京都や大阪の老舗経営者の友人たちを、とても羨ましく思ったことがありました。彼らの企業はその頃既に創業100 年、300 年などと歴史を積み重ねており、どう頑張ってもわが社はそれに追いつけないからです。でも、ならばこれからその歴史を作って行けば良い。いつしかそう考えるようになりました。
 

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