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第十九回 スマイル ブリュー カンパニー 島田律子氏 × 出羽桜酒造㈱ 仲野益美氏

伝統は“守る”のではなく“創る”もの  第十九回  世界中に広まったワインのように 日本酒を地域によって語ってもらうのが夢

【週刊ホテルレストラン2018年06月22日号】
2018年06月22日(金)
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日本酒造組合中央会認証「日本酒スタイリスト」として精力的に活動を続けるタレントの島田律子氏が、日本の伝統文化、日本酒の魅力を深く伝えることで、海外からのお客さまをおもてなしするホテル、レストランの力を向上させるためのヒントをお届けしていく本連載。今回は山形県天童市で130 年日本酒を造り続ける出羽桜酒造株式会社の代表取締役社長、仲野益美氏にご登場いただいた。出羽桜が掲げる五つのポリシー、「地元でしっかりとした市民権と存在感のある酒」「圧倒的大差のある分かりやすい品質」「お客様の手の届く適正な価格設定」「他の酒の犠牲の上に立った吟醸酒でないこと」「利益の社会還元」を礎に地元からの支持を大切にしながら、次世代にバトンをつなぐために世界のマーケットを視野に入れた発想で取り組みを積み重ねる仲野氏の情熱。オータパブリケイションズ代表取締役の太田進を交えた鼎談を3回連続でお伝えする。

スマイル ブリュー カンパニー 島田律子 氏
スマイル ブリュー カンパニー 島田律子 氏
出羽桜酒造㈱ 仲野益美 氏
出羽桜酒造㈱ 仲野益美 氏

島田 律子(しまだ・りつこ)
スマイルブリュー カンパニー代表・タレント・日本酒スタイリスト(日本酒造組合中央会認証) 日本酒の魅力を伝える講演・イベントの司会や出演など、年間100 本以上をこなす。TV 出演や雑誌などへの執筆も多く、そのエンターテイメント性の高さと分かりやすさから、ファンやリピーターが多い。飲食店や百貨店の売り場プロデュースの依頼も多く、NAGAE +『TRAVEL CHOCO』など酒器を始めとした商品開発や、女性ならではの視点から日本酒の美容・健康効果に着目。日本酒美容を取り入れた日本酒美容コスメ『MAIDEALE』をプロデュース。 HP:http://www.smile-brew.com/
 
仲野益美(なかの・ますみ)
1961 年山形県天童市生まれ。84 年東京農大農学部醸造学科卒業。86 年家業の出羽桜酒造㈱入社。2000 年同社社長に就任。東京農業大学客員教授、東京大学大学院非常勤講師、山形県酒造組合会長、日本酒造組合中央会海外戦略委員長、一般社団法人ミス日本酒顧問、山形県ブランド特命大使などを務める。入社以来、毎年大吟醸造りを担当し、今年で31 年を迎える。全国新酒鑑評会、東北清酒鑑評会の結審審査委員など歴任。

 
山形や日本の風土や食文化を背負った形で、
日本酒を海外のマーケットに訴求したい
 
島田 7 〜8000 石という規模でありながら、出羽桜の酒蔵は機械に頼りすぎず、数多くの人の手によって酒造りがなされています。
 
太田 石数を増やそうとしていないから、機械化は最小限でいいという考え方なのでしょうか。
 
仲野 私たちの酒蔵では30 名が酒造りにあたっています。今のやり方は、私自身が造りたいとイメージしている出羽桜を造るための手法です。大吟醸は麹造りの際に寝ずの番をすることになりますが、私たちの場合はスタンダードについても寝ずの番をしています。疑われることもあるのですが、私たちはメーカーの研修生を受け入れているので、実際の現場を見てきた彼らが証人になってくれています。
 
島田 出羽桜の社会貢献活動について教えてください。
 
仲野 私たちは日本酒を通じて、GI地理的表示制度の推進活動に取り組んでいます。狭い地域でGI を取得することも大切ですが、私としてはより広い地域で取得していくことがとても重要な意味を持つと考えています。
 
 構想5年、申請書を提出してから4年かかったのですが、「山形」でGI を取得することができました。
 
 GI の取得にあたっては、地域を大きくすればするほどコンセンサスを得るのが難しくなっていきますが、日本酒の将来を考えると非常に重要なことだと思います。
 
 海外のレストランで日本酒リストを広げると、「吟醸」「大吟醸」「純米吟醸」というカテゴリーはだいぶ見られるようになってきました。それから蔵元名も出てくるようになり、成分と米の名前も載っていますが、そこで止まってしまっている。ワインの場合は「赤」「白」「ロゼ」のほかに、「ボルドー」「ブルゴーニュ」といった地域が記載されています。日本酒についても地域で語っていただく形が私の夢であり、そのためにもGI の活動は有効な手段だと考えています。
 
 酒というものは文化を背負っていなければ、本当の意味での理解が深まらないと思うのです。山形の風土や食文化、さらに日本の風土や食文化といった要素を含めた形で海外のマーケットに訴えていかない限り、深いところで日本酒を理解していただくことはできないと思います。

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