小誌・月刊ホテレス独自調査「全国ホテル客室稼働率」の2025年5月結果がこのほどまとまった。今回、全国88ホテルの平均客室稼働率は80.5%(前年同月77.8%)、ADRは15,402円(同13,609円、13.2ポイント増)、RevPARは12,399円(同10,588円、17.1ポイント増)となった。
GWの日並びの悪さに連なるコメントが散見するものの、全国的にインバウンド需要の後押しもありRevPARは全エリアで伸長。なお、大阪エリアのRevPARの伸びは49.1ポイント増と、前月に引き続き大阪・関西万博の恩恵を多く集めることとなった。
各ホテルからは「GWの並びが飛び石になっており、お休みをどこで取るのか分散したようだった」、「前年度に比べてインバウンド受注が落ち込み稼働率は落ちたが、その分土日に周辺で大型イベントがあり個人単価が上がりADRが前年度より向上した」、「GWが大幅に昨対プラス、月末に大型インセンティブ団体もあり、個人・団体ともに昨年を上回る」などのコメントが寄せられた。
〈用語解説〉
●OCC(Occupancy Ratio):客室稼働率
●ADR(Average Daily Rate):1日1室当たりの客室平均単価
●RevPAR(Revenue Per Available Room):1日1室当たりの客室売上高
※RevPARは客室販売における最重要指標、RevPAR=OCC×ADRで算出
(例:客室稼働率50%×ADR 20,000円=RevPAR 10,000円)
〈調査区分〉
北海道、東北、北関東、東京フルサービス型、東京宿泊主体型、南関東、甲信越・北陸、東海、近畿(京都・大阪含む)、京都、大阪、中四国、九州、沖縄の全14エリア
〈算出条件〉
●今回の数値は小誌・稼働率調査において「該当月および前年同月」の「客室稼働率およびADR」の計4項目すべて回答のあるホテルのみを用いて算出。そのため、開業1年未満のホテル、前年同月に休館したホテルなどは含まれず。
〈備考〉
小誌「月刊ホテレス」2025年8月号(5月分を掲載)では連載「全国都市別ホテル客室稼働率」にて、25年5月の速報値(計144ホテルの都市別平均値)を掲載。
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文・オータパブリケイションズ 臼井 usui@ohtapub.co.jp