2016年11月23日、三井デザインテックは英国・ロンドンにて開催されている国際ホテルデザインイベント「SLEEP」内コンペティションにおいて「審査員特別賞」を受賞した。


「SLEEP」は世界でも名だたるホテルが集まる欧州の、英国において開催されるホテルデザインイベント。
三井デザインテックは同イベント内の、主催者からの招待のみによって参加可能な客室デザインコンペティション「The Sleep Set」に招待をされ、エントリーしていた。
「The Sleep Set」は招待されエントリーをした企業に、「Sinus Institute's social model」によって分類される顧客層ターゲットがそれぞれ指定され、それらに対する客室を提案するというスタイルで行われる。
(参考)Sinus Institute's social model ※リンク先は英文


同社が与えられた顧客層ターゲットは「Established」。
金銭的、社会的に地位が確立され、物理的・精神的ともに得たいものの多くは自身によって手に入る層に対し、客室を通じてどのような客室滞在経験を与えられるかがテーマであった。
本テーマに対し、同社は、「西洋にこだわらないラグジュアリーを表現した。西洋と東洋の要素を織り交ぜたデザインが人々の五感を刺激すれば良いと思ってデザインした」(Sleepにおける同社のデザイン責任者:三井デザインテック株式会社 デザインマネジメント部 部長)というテーマで、和の要素を各所にちりばめながらも国籍問わず落ち着きが感じられ、静寂に浸れる空間を実現。審査員に「何でも持っている“エスタブリッシュ”の人々が唯一求める『平和』を感じさせる未来の部屋を作っていた」と言わせしめる完成された空間を提案した。
本受賞に対し前述の見月氏は「我々が与えられたテーマ“エスタブリッシュ”というコンセプトは、五社の中で一番難しいと思った。西洋的なラグジュアリーデザインは終わりを迎えていると思っている。(中略)(審査員に)平和を感じてもらえて非常に嬉しい。審査員の票が割れ、次点の特別賞だったが気持ちでは優勝したと思っている。なぜなら、私たちの部屋を訪れた人々の多くが『この部屋に泊まりたい』と言ってくれたからだ」とコメントした。
本受賞に際し、同社代表取締役社長の渋谷忠彦氏は「初めてのアジアからの出場で、賞をいただけて大変嬉しい。我々のデザインがロンドンで認められた。デザイナーたちの自信にもなった。これから日本でも自信を持ってやっていきたい」と語っている。
審査員のコメント:
「一位とは僅差だった。審査員3人で票が割れた。三井デザインテックのテーマ“エスタブリッシュ”は五社のテーマの中で最も難しい。何でも持っている“エスタブリッシュ”の人々が唯一求める“平和”を感じさせる未来の部屋を作っていた。ひと捻りされたデザインだった。完璧な美しさだった。ただ一つ、実験的な試みが足りなかったのが一位を逃した理由だ。つまり完璧に美しすぎた。」
■Sleep
http://www.thesleepevent.com
■The Sleep Set
http://www.thesleepevent.com/visit/sleep-set