イベントで提供された資源循環で生まれたメニュー
資源循環型コーヒー焙煎所「ATARAO」は5月30日、東京・品川区「COVE COFFEE 旗の台店」にて、「ゴミゼロの日」にちなんだ体験型のサステナブルイベントを開催した。
「ATARAO」は、Ergana Design代表の青木氏とCOVE COFFEE ROASTERS代表の山本氏が2025年5月に設立した、コーヒーかすを100%再利用し新たなコーヒー豆を焙煎するコーヒー焙煎所だ。近年、コーヒー消費国におけるコーヒーかすの大量廃棄が問題視されている中、青木氏は、コーヒーかすを燃料として再活用し焙煎する「資源循環型モデル」を構築した。
同イベントでは、コーヒーかすを燃料として100%再利用して焙煎したスペシャルティコーヒーのほか、「横浜ワイナリー」による自然酵母発酵・酸化剤不使用のワイン、牛の排せつ物を再利用する循環型酪農に取り組む「高秀牧場」のチーズやジェラートが提供された。“資源循環”で作られたグルメによるペアリングを通じて、サステナビリティの重要性をより身近に感じることを目的に今回初めて開催した。
同イベントについて「ATARAO」代表の青木氏は、「お店に立ち寄っていただいた方には、美味しいコーヒーやチーズなどを味わってもらい、それが実は資源循環によって作られたものだということを知ってもらうきっかけの場になったと思います。また、事前に告知したイベント情報を見て来てくださった方と交流できたり、今後の業務につながりそうなお話ができたりと、資源循環への関心の高まりも実感できました」。


今後は、ホテルやレストランでも資源循環で生まれたコーヒーをより多くの人に楽しんでほしいと青木氏は話す。「ホテルやレストランは、人生において貴重な時間を過ごす場所であるがゆえに、質の高いサービスや洗練された空間が提供されていると思います。そうした場所で過ごす方々に、ぜひ私たちのスペシャルティコーヒーを味わっていただきたいと思います。まずは本当においしいコーヒーを楽しんでいただく。そしてその味の背景には、コーヒー消費国においても持続可能性を実現するための取り組みがあるということを知っていただけたら、すごくうれしいですね。そうしたより良い循環が広がるように私たちも発信し続けたいと思っています」。





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取材・文 オータパブリケイションズ 渋谷 shibuya@ohtapub.co.jp