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2020年6月12日号 トップインタビュー 一般社団法人日本旅館協会 会長 北原 茂樹 氏

トップインタビュー 一般社団法人日本旅館協会 会長 北原 茂樹 氏

【月刊HOTERES 2020年06月号】
2020年06月11日(木)
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長期的な視野に立てば今の状況にあっても人材は確保しておかなければならない

---コロナ危機の対応のほかに、旅館業界が抱えている大きな問題は何でしょうか。

 コロナがなければ2020 年に力を入れて取り組んでいたであろうテーマの一つに、特定技能制度があります。特定技能によって日本で外国人が働くことができる枠が増えたわけですが、コロナによってこの制度が完全に止まってしまっています。そのため将来コロナが収束して復興キャンペーンを打とうとなったときに、お客さまが来てくださったのはいいけれども、対応するスタッフの数がまったく足りないという事態に陥る可能性も見えてきています。

 特定技能制度で受け入れる外国人の目標は当初2 万2000 人と言われていたのですが、実際に資格取得に至っているのは700 人程度というのが実情です。もちろん700 人というのは宿泊業界だけの話ではなく、農業、介護、外食など対象となるすべての業種においてうまくいっていないということです。

 今はコロナに振りまわされてしまっていますが、騒動の渦中にあってもビジネスを長期的な視野で見れば必要な人材を確保しておかなければ何もできません。その意味から言っても特定技能制度に関しては、政府与党に対してさらに本腰を入れて進めていただけるよう要望したいと思っています。

---アフターコロナの時代における旅館の在り方はどのように変化すると考えますか。

 日本の宿泊マーケットにインバウンド時代が一気に訪れたことで、多くの旅館が国内のお客さまに加えて海外のお客さまも積極的に獲得していく、いわば2 本立てのビジネスモデルに移行していきました。さらに、国内のお客さまを切り捨ててインバウンドに特化した宿泊特化型の宿泊施設も急速に増えていきました。

 ところがコロナ禍によって、インバウンド特化型の宿泊施設はお客さまを100%失ってしまう事態を一気に迎えてしまうことになりました。一方で従来からの国内のお客さまを維持してきた宿泊施設はこの先国内旅行需要の回復によって、もしかするとV字回復につなげられる可能性も残っています。インバウンドだけに頼るやり方がいかに危険だったのか、コロナによってようやく気づかされたという思いもあります。

 この10 年ほどの間にインバウンドのお客さまに宿泊だけを提供し、料理は一切提供しない施設が数多くできあがりましたが、今回のようなクライシスがひとたび起こればそのマーケットは全滅してしまう。極端にターゲットを絞り込んだビジネスモデルには、恐ろしいリスクが内在していることを私たちは今目の当たりにしています。やはり国内外を含めてあらかじめ多様な客層を同じレベルで持っておくことで、いざというときにリスクを少しでも回避できるよう備えておく経営スタイルの大切さを、今回の経験を踏まえて私たちは肝に銘じておかなければならないのでしょう。

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