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Vol.1 「器」が語る店 

Vol.1 和牛焼肉 KINZO 新橋本店 「仙台牛」を中心に、ブランド牛をおいしく美しく

【月刊HOTERES 2015年10月号】
2015年10月09日(金)
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テーブルには調味料などは置かず、キムチやサンチュ(おかわり自由!)のサイドメニューを頼んでも見た目にすっきり、手元はゆったり

東京港区の新橋から品川方面に向かって国道15 号線を少し下り、一本通りを入ったところにある「和牛焼肉 KINZO 新橋本店」。APA ホテル新橋御成門の1 階という立地と、テラスのあるカフェのような外観からは想像もできない本格的な焼肉をリーズナブルな価格で提供している。


シンプルかつ清潔感のある店内は、広めのテーブルで満足感をアップ

和牛焼肉 KINZO 新橋本店
所在地=〒105-0004 東京都港区新橋6-10-3 
APA ホテル1 階
☎︎ 03・6809・1429
営業時間=朝食 7:00 ~ 11:00
ランチ 11:00 ~ 14:30(L.O14:00)
ディナー 17:00 ~ 23:00(L.O22:30)
日曜日定休
総席数= 28 席
オープン= 2015 年2 月
運営=㈱ひがしやまフードサービス

「和牛」の魅力を
より身近に感じて欲しい
 
東京港区の御成門、新橋などの飲食街からはやや距離があり、近くには芝公園、慈恵医大病院や愛宕警察署などの施設が集まり、およそ焼肉店があるとは想像しがたい場所に「和牛焼肉 KINZO 新橋本店」はある。こちらにお店を構えたきっかけについて、同店の運営担当を務める㈱ひがしやまフードサービス 営業部課長の板橋大吾氏は「もともとはAPA ホテルの1 階で「仙台名物の牛たん」の店をやっていました。東京オリンピックの開催が決まり、ホテルにも多くの外国人が宿泊するようになり、牛たんというくくりだけで勝負できなくなり、より広く、より多くの方にご利用してもらえるように、2015 年の2 月、東京オリンピックの開催が決まった日に焼肉店として再オープンしました」と話す。
 
実はこの御成門を挟んだ新橋と大門・浜松町エリアは、有名店がしのぎを削る、知る人ぞ知る焼肉の激戦区。その中で後発として、かつ決して有利とは言えない立地に焼肉店をオープンすることに迷いはなかったかと板橋氏に尋ねると「もともと仙台では焼肉店を経営しているので、そのノウハウに加えて、肉の質、調理・味付けから提供方法に至るまで、充分お客さまに満足していただけると判断しました」と自信をのぞかせる。
 
肉はもちろん
器や食べ方にも思いを込めて
 
同店で扱う牛肉は、和牛は和牛でも、「仙台牛」を中心とした、日本が世界に誇るブランド牛。それをワンプレート1000円以下で提供するメニューが人気だ。その高品質な牛肉の産地や部位の違いなど、それぞれの特長に合わせてカットして提供しているという。さらに驚くのは、肉を盛り付けている皿だ。一部の高級店を除き、通常焼肉店ではステンレス製の大き目な皿に、タレをもみ込んだ肉を無造作に盛り付けるイメージだが、同店では、肉を供する際、すべてロイヤルコペンハーゲンを使用しているのだ。リーズナブルな価格設定をしている店舗としてはあまり見かけないこだわりだ。
 
板橋氏によると「オーナーの遊び心です」と多くは語らないが、同店の牛肉のクオリティーにはロイヤルコペンハーゲンがふさわしいと考えたからなのか、あるいは、分かる人には分かるというオーナーからの挑戦状なのか、などと勝手な想像をめぐらせてしまう。同店のこだわりはさらにタレにまでおよぶ。焼肉店でのタレと言えば、通常の焼肉ダレに、塩味の焼肉用のレモン汁の2種類が基本だが、同店では基本セットとして4 種類のタレを用意している。自家製焼肉ダレと、大根おろしとわさびを乗せたポン酢タレに加えて、エスプーマを使った泡のレモンタレ、黒七味・山椒をあしらったしょうゆタレの4種類ラインアップしている。一つは、通常の焼肉ダレにすりおろしたリンゴを加え、甘く仕上げたもの、もう一つはレモンの汁を泡状にしたもので、板橋氏いわく「例えば、タン塩を食べる際、通常のレモン汁だと肉の表面にしかつかず、口の中でその味がすぐに消えてしまう。そこで泡状にしてからみつくようにして、より長く一体感のある味を楽しめるよう演出してみました」とのこと。同店では、「この肉はぜひこのタレで食べて欲しい」というお店からの提案を、必ずお客さまに伝えているという。それに合わせて、テーブルにはタレなどを乗せる調味料トレイはなく、4 種類のタレも別々の小皿ではなく、一皿で4 種類のタレを盛り付けられる皿を使い、見た目にも機能的にもすっきりとしたテーブルセッティングを行なっており、大き目のテーブルと相まって非常にゆったりと焼肉を楽しむことができる。同店では新しいメニューを投入する際、それを盛り付ける器も含めて、その一品がテーブルに供される際のイメージ作りを大切にしているそうだ。先のロイヤルコペンハーゲンの器を含めて、こういった隠し味的な演出は、お客さまが情報の発信源となり、画像などがネットに拡散していく時代においては、非常に効果的なのかもしれない。
 
立地的な特徴を
最大限に活用した営業展開
 
現在、同店では、朝昼夜の3 セット営業を行なっており、朝はホテルの宿泊客を中心に、和・洋定食、ランチはカレーやタンシチューなどを付近のオフィスに勤める人向けに提供、夜は本来の焼肉店として営業と、すべて同じスタッフで運営しているという。スタッフのスキルの高さはもちろんだが、一見有利とは言えない立地条件を逆に利用した見事な対応力と言える。週末ともなれば、近隣の住民たちが家族で焼肉を楽しんでいるという同店。この辺りにも、地域に愛される店としての秘密がありそうだ。

㈱ひがしやまフードサービス
営業部課長 板橋大吾氏


※ 今回、掲載の食器は下記までお問い合わせください。
㈱テーブルスタジオ
〒153-0051 東京都目黒区上目黒4-2-1
☎ 03・5704・7041
URL=http://www.table-studio.jp/
Facebook=
https://www.facebook.com/tablestudiotakito
EC=http://ts2015online.theshop.jp/

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