昨年11 月19 日に㈱エアウィーヴ主催、JTB 商事および小社後援の「ホテル経営者向けセミナー」がホテルニューオータニの「麗の間」で開催された。
テーマは今後競争の激化が予測されるホテル業界で、消費者から積極的に選ばれる施設となるためになすべきこと。特にパネルディスカッションでは「良質な睡眠」への消費者ニーズの高まりを受け、急激に導入ホテルを増やしている高反発マットレスパッド「エアウィーヴ」をキーワードに、その具体的な導入効果なども交えてプログラムは進行した。

第一部は小誌編集長の岩本大輝の講演でスタート。
　まず弊社の独自データをベースに、全国的なADR の上昇が、RevPAR を底上げしている状況であり、宿泊市場が引き続き活況を呈しているとの見方を示した。
　また、これと関連して現在の宿泊市場はインバウンドゲストの増加が国内旅行・観光市場の好調を支えていると指摘する一方で、依然その9 割を国内旅行消費が占めることも示し、インバウンドばかりが注目される現状に懸念を示した。
 
ホテルの選ばれ方が変化している
 
　続いて、市場環境について、レピュテーションマネジメントの重要性がますます高まること、グローバルOTA の台頭で、国内外ともホテルの自社WEB サイトの予約率が低下傾向にあること、これと関連してグローバルOTA への依存度が今後一層高まるであろうことなどを例示し、大きな変革期を迎えているとの見方を示した。
 
　最後に、積極的に消費者から選ばれる施設となるための施策について言及。中長期的な視点に立ち、ハード・ソフト両面から付加価値を提供することが重要であるとし、講演を結んだ。

　続いて、"The Quality Sleep"（質の高い眠り）をスローガンに掲げ、主力商品の高反発マットレスパッド「エアウィーヴ」を中心に年間100 億円を超える売り上げの㈱エアウィーヴの代表取締役会長である高岡本州氏が「『選ばれるホテル』を目指すための戦略とは」と題して、客室の睡眠環境を整えることがホテルにもたらすメリットについて話した。
 
　まず高岡氏は、国内外のさまざまな大学と共同で行なっている睡眠研究結果から分かったこととして、良い睡眠の実現に関しては寝具の選択が大きなファクターであること、エアウィーヴの高反発マットレスパットの方が、一般的な低反発のものと比べ良質な睡眠を得やすいことを発表した。
　そのうえで、コンディション管理を重視する多くの一流アスリートが自発的にエアウィーヴを選んで使用しているといった情報などが広く浸透した結果、「優れた寝具＝適度な反発力の寝具」という価値観に変化が起きたことが、同製品が新たな市場開拓に成功した最大の理由であるとした。良質な睡眠へのニーズ高まる
 
　続いて、同社がエアウィーヴ導入ホテルの協力を得て実施した宿泊ゲストへのアンケート調査結果をベースに、同製品の導入でホテルが得られるメリットを紹介。具体的には①客室単価アップ、②新規顧客開拓のためのフック効果、③顧客満足度の向上、④リピート率アップ、⑤稼働率アップ－などが期待できるとした。
 
　また、導入が容易な点や、マットレス・敷布団の保護にも役立つ点や、水洗いが可能なため衛生管理が容易なこともメリットとして挙げた。






テルもエアウィーヴ導入施設であり、自然とその導入効果をベースとした話題展開となった。
 
　ホテル日航プリンセス京都では2013年春にエアウィーヴを導入。快適な睡眠環境の整備は、消費者がホテル選びにおいて最も重視する要素の一つであるたエアウィーヴの寝心地はそのままに、エアウィーヴホテル仕様が昨年12 月にリニューアルされた。適度な反発力のあるスタンダードなタイプと同じ厚さのエアウィーヴ素材が極上の寝心地を実現。表面には通気性が高く、手触りのよい独自カバーを装着、裏面には汚れにくい耐久性のよいカバーを装着するなどさまざまな工夫が凝らされている。