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今年も東京都が宿泊・飲食施設に分煙環境整備の補助金を交付 

三井ガーデンホテル銀座プレミアが補助金活用で顧客満足・予約獲得率向上!

【月刊HOTERES 2016年08月号】
2016年08月26日(金)
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東京都 産業労働局 観光部 事業調整担当課長 田村 弘明氏

日々増え続ける外国人旅行者の来日満足度をあげるべく、今年も東京都が外国人旅行者の受入れに前向きな宿泊・飲食施設向けに費用の4/5(1 施設当たり300 万円を上限とする)を補助する分煙環境整備補助金の募集が行なわれている。分煙環境整備にあたっては日本たばこ産業㈱の分煙コンサルタントのアドバイスも無償で受けられ、国際観光都市東京の分煙環境がより充実したものになりそうだ。そこで東京都産業労働局観光部の田村事業調整担当課長にお話を伺った。

 
昨年7 月の制度創設に続き、本年度も東京都による宿泊・飲食施設に向けた分煙環境整備補助金の募集が行なわれている。年度年初から募集が開始されており、現在までに申請ベースで既に昨年度の半分近い数の応募があるという。本年度、補助事業の対象となるのは東京都内の宿泊施設および資本金5000 万円以下もしくは常用従業員数50 人以下の経営規模が中小・零細の飲食施設の事業者だ。宿泊施設の客室のほか、風営法の規制にかかわる一部施設などは対象外となる。補助の対象となる取り組みは①喫煙室の設置、②エリア分煙、③フロア分煙(※詳細については「外国人旅行者の受入れに向けた宿泊・飲食施設の分煙環境整備補助金のご案内(東京都産業労働局ホームページ上の閲覧・ダウンロード可能)」を参照)の3 点だ。また応募要件として①多言語対応に取り組んでいる、もしくは取り組む予定がある、②本補助制度を活用した分煙環境整備後に東京都のアンケート調査や視察の受入れ、PR 活動への協力をすることが求められている。
 
本補助制度は東京都が実施する補助事業の中でも高い割合で補助を受けられる制度だ。費用の4/5(1施設当たり300 万円を上限とする)を補助するというこの補助制度を都が継続させた理由はなんといっても昨今の外国人旅行者の増加を踏まえ、より多くの宿泊、飲食施設での分煙環境の整備が必要だと考えるからだ。昨年度は開始時期が年度の途中だったこともあり制度への認知度が十分高まらない中での実施だったが、2 年目となった今年度は当初より施設サイドの関心も高く、多くの事例が誕生することが期待されている。総予算で10 億円が用意され、幅広い施設での整備が実現するように準備されている。さらに昨年に引き続き、本年度も日本たばこ産業㈱の分煙コンサルタントへの無料相談の体制も用意されており多種多様な分煙環境の可能性が提案可能なのでぜひ活用してもらいたいという。
 
現在、東京2020 オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、都内各所で計画もしくは着工されている宿泊施設についてはもちろんだが、東京都としてより積極的な活用を呼び掛けたいのが経営規模の小さな飲食施設だ。現在、東京都では各業界団体などを通じて、本補助制度の普及・啓発を図ったり、個々の組合を訪問するなど理解や認知度向上に向けた活動にさらに力を入れている。その中で、中小の飲食施設の多くがまだまだ資金的な問題や不安、技術面の情報不足から店舗での取り組みをあきらめてしまっているなど、分煙環境整備への意欲はあっても、着手できないでいることが多いと感じられるという。資金面については先述の通り、都の補助金を助けとすることができるほか、分煙環境の整備に着手する際の躊躇につながりやすい客席数が減少するのではないかといった懸念や技術面での不安などに関しても、狭小空間への分煙手法、分煙アイテムの活用などさまざまなケースに対応できるコンサルティングノウハウが多く用意されているので、まずは自店の分煙環境整備の可能性を知るという意味で本制度への問い合わせをしてみるのもいいだろう。本年度のパンフレットではおのおのの対象となる取り組みの事例がイラストと共に紹介されており、自店への導入を具体的にイメージしやすくなっているのでパンフレットの取り寄せから始めてみるのも一つだ。申請に必要な各種書類(ご案内のパンフレットを参照)もすべて東京都産業労働局ホームページからダウンロード可能なのでそれらと併せて検討してみるのもいいだろう。さらに申請に関する不明点などでは手続きについては東京都が、また技術面については日本たばこ産業の分煙コンサルタントによる無償でのアドバイスをもらうことが可能となっていることから、中小事業者の方にとっても活用しやすい制度設計となっている。このあたりにも制度活用に向けた東京都の熱意が感じられる。
 
そのような制度活用促進の一助として、本制度は2 年目の突入に際し、よりスムースな交付手続となるように、そのプロセスにおいても、東京都は、きめ細かな改善に取り組んでいる。

東京都の「外国人旅行者の受入れに向けた宿泊・飲食施設の分煙環境整備補助金」のご案内パンフレットからの抜粋

ご案内のパンフレットにもある「申請の流れ」における「東京都による測定・検査」のプロセスについては、昨年度は、実績報告書を作成し、必要書類を提出後に行なうことになっていたが、本年度からは、「測定・検査」後に、「実績報告書」を作成し、必要書類とともに提出することとなった。この「測定・検査」は、技術的な側面から、求められている分煙環境が整備されているかを確認する手続だ。この見直しで、申請者にとっては、技術的に分煙環境が確立されていることを確認し、その際、都の担当者とも面談した上で「実績報告書」を提出できるようになったほか、書類提出までの期間にも余裕ができることとなった。また、この「測定・検査」において不備などがあったとしてもそれにより交付が即中止となるものではなく、是正のアドバイスがもらえるので安心だ。本制度を活用した施設などには、分煙等の方法(喫煙室の設置やフロア分煙など)や店内の喫煙環境について店頭に表示できる東京都(福祉保健局)作成のステッカーが配布されている。本誌が過去、欧米およびアジアからの訪日旅行者へ喫煙・禁煙・分煙に関するアンケートを取った際に最も多かった要望の一つに「喫煙可能スペースのサインをもっと掲示してほしい」というのがあった。ちなみにこのアンケート結果から分かったことは思いのほか、完全禁煙への需要が漠然とイメージされるほど高いわけではなく、分煙環境の整備に加え、喫煙環境の適切な表示への需要が予想以上に高かったという点だ。分煙環境の整備は東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、売り上げ拡大における要件の一つになりうる取り組みであると言え、ステッカーなどによるサイン掲示を積極的に行なうことも集客ツールとなることがうかがえる。これを期に、本制度を活用し、分煙環境整備への着手を行なわれることをお勧めする。
 
 
補助事業全般についての問い合わせ先
東京都 産業労働局 観光部 
受入環境課 環境整備推進担当
〒163-8001
東京都新宿区西新宿2-8-1
東京都庁第一本庁舎29 階
TEL03・5320・4627
受付時間:平日9:00 ~ 17:00(12:00 ~ 13:00 を除く)
 
分煙コンサルタントの派遣に関する問い合わせ先
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お客様相談センター
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受付時間:平日9:00 ~ 17:40 
休業日:土日祝日、創立記念日(6 月最初の平日)、12 月30 日~ 1 月4 日

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