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第169 回 鈴木 忠美  次世代リーダーたちに贈るメンタルケア術 これからの人材育成 

第169 回「やれてるつもりの落とし穴」

【月刊HOTERES 2019年07月号】
2019年07月03日(水)
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鈴木 忠美
〈すずき・ただみ〉

1969 年盛岡グランドホテル入社。レストラン課長、料飲企画部長、副総支配人を経て96 年総支配人就任(98 年同取締役)。在職中には専門学校 盛岡カレッジオブビジネスで講師を務める。2003年東北ホテル宴会場支配人協議会(東北B.M.C.)会長就任(5 期10 年)。05年ホテルシティプラザ北上入社。同取締役サービス部支配人、現在は山形県東村山市クアハウス碁点にて勤務しながら、料飲業務従事者の資質向上を目指し、教育研修会の企画・運営を行なう。

一つでも俺を超えてみろ
 

 前号に続き不死鳥のごとく甦った盛岡グランドH の再建請負人K 氏の続編42 回目である。経営が変わって軌道に乗ってきたある日の一言。K 氏はリーダーを前にしてこんなことをつぶやいた。
それは一つでも良いから俺を超えてみろという言葉だった。だがK 氏は頭がキレる上に回転が速く、また物知りでもあり、特に数字と記憶力はめっぽう強い。
しかも講演回数も多い上に、恥と本ならいくらでも書けると、多くの本を出版していた。そんな中、私が唯一K 氏を超えるものがあり、優越感に浸っていられたのはテーブルマナー講師の回数である。
ところがある日突然私のマナー講師の会場に入って来て、聞いていたかと思えば、突然次は自分がやると言いだした。
当然、本当にできるかなとフォローするつもりで会場に入ってみれば、これが本当にテーブルマナー講師を今回初めて実戦するのかと驚くほど勉強していて、我々が教えていた食べ方中心の教え方ではなく、テーブルマナーが作られた理由から、今のコースがなぜこの順番に組まなければならなかったかの理由。それは何回も順番を変え、試行錯誤して食べているうちに、繊維質の柔らかいものから固いものに向かって食べたほうが、よりおいしくよりたくさん食べられたからだと。この見えないところで重ねていた努力こそが真のリーダーなのだと実感したのである。
 

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