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2020年3月13日号 連載第2幕 グローバル SAKE マーケットの創造者たち 第5回

連載第2幕 グローバル SAKE マーケットの創造者たち 第5回

【月刊HOTERES 2020年03月号】
2020年03月11日(水)
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特A地区の最高級酒米「山田錦」を使って、日本酒のロマネ・コンティを造りたい

島田 蔵の歴史を教えてください

本田 「龍力」は1921 年に姫路で創業しました。社名は本田商店で、もともと小売酒屋としてのスタートでした。貨物列車が停まる駅の前に店を構えて、親戚が造る酒を売り始めたのです。貨物列車にはビールや酒も積まれていて、周辺の酒屋が集積所まで取りに来ていましたが、そうこうするうちに本田商店に商品を運んでほしいという依頼が舞い込むようになりました。そこから酒屋に納品する問屋の商売が始まりました。

しばらくすると地主の方から「米を貸してあげるから、酒を造らないか」と声を掛けられて、「免許がないのです」と言ったらしょうゆメーカーが酒造りの免許を貸してくれることになりました。米と免許を借りて酒造りを始めることになったのです。

1970 年代半ばのころ車の修理に来てくれる機械工の大将がいたのですが、彼は冬の間しか来ないのです。その理由を聞くと「出来立ての生酒が飲みたいから」という答えでした。それでいくらだったら買うかを聞いたら、「一升2500 円なら出す」と言うのです。そこで本田商店は、特級酒が2000 円の時代に生酒を2500 円、季節限定で売り出しました。するとびっくりするくらい売れたんですね。

そこで私の父親が当時「付加価値とはこういうことなのだ」と気がついて、次にどんな酒があるのだろうと調べてみると「大吟醸というものがあるらしい」となった。当時の大吟醸は鑑評会で技術を測るためだけのものだったので、それを市販化したらどうかと考えて1979年に「龍力 大吟醸 米のささやき」と発売したのです。高価な米である特A地区の山田錦で造った日本酒です。

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