優勝した加藤さんと服部校長
服部栄養専門学校(東京都渋谷区)は、2025年7月30日(水)、全国の小学生を対象とした料理コンテスト「第30回ハットリキッズ食育クッキングコンテスト」を開催した。
本大会は、「朝からモリモリ!元気な我が家の朝ごはん」をテーマに、全国から108点の応募レシピの中から選ばれた10名の小学生が、腕を競い合うものとなる。
一次審査は、リンゴの皮むき・キャベツの千切り・アジの三枚おろしの規定競技、二次審査は、60分以内に主食・主菜・副菜・汁物の4品を調理するオリジナルレシピに挑戦した。
子どもたちは、いつもと違う環境での取り組みや、審査員の先生や応援する家族など多くの人に見られる中、緊張などで泣き出したり、手が止まってしまう参加者もいたが、一次審査のあとに約50分の休憩時間が設けられ、二次審査では、気持ちを立て直して考案したレシピの調理に臨んだ。
料理の技術だけでなく、段取り力、創造性、経済性、そして後片付けまでが評価対象となる本コンテストは、小学生が一人ですべてをこなすハイレベルな大会として高い注目を集めており、食を通じた五感の育成と、味覚が形成される重要な時期に“本物”の体験を提供する貴重な機会となっている。
優勝した加藤そらさんのコメントは以下の通り。
初めてのコンテストで緊張しましたが、練習通り作る事が出来ました。優勝した時は夢か現実か分からないくらいビックリしましたが嬉しかったです。たくさんの人に応援してもらって感謝の気持ちでいっぱいです。
審査委員長の服部吉彦氏は本大会について以下のように述べた。
本日のコンテストを拝見し、私は心から感心し、そして深く感動いたしました。「食」という字を分解すると「人を良くする」と書きます。まさにそのとおり、食には人を元気にし、幸せにする力があると改めて感じさせられました。良い食事は「良い食材」から生まれます。良い食材とは、旬のもの、そして自分たちの身近で採れるものです。本日特に印象的だったのは、参加者の皆さんがそれぞれの出身地の特色ある食材を活かし、その土地ならではの味を大切にして料理を仕上げてくださったことです。地域で育ったものを、自らの手で調理し、食すこと。それは体にも心にも優しく、家族や周囲の人々にも元気を届ける「食育」の本質だと感じました。
今回のコンテストに出場されたこと自体が、すでに大きな成果です。数多くの応募の中から選ばれ、この舞台に立たれたことに、どうぞ自信を持ってください。「もっと上を目指したい」と思われた方は、ぜひ来年もチャレンジしてください。また、料理が好きなお友達やご家族がいらっしゃれば、「一緒に出てみよう」と声をかけて、さらにこのコンテストを盛り上げていただければ嬉しく思います。みなさんの料理には、工夫と愛情があふれていました。段取り、仕上がり、盛りつけまで、どれも甲乙つけがたい素晴らしい出来栄えでした。今後も料理を通じて、周囲の人たちを幸せにし、「食」の力で社会を明るく照らしてくれることを期待しています。
優勝に輝いた、 加藤 そらさん(小学5年 神奈川県鎌倉市)のメニュー「暑い日こそ元気!色とりどり朝食」

