現在、「寿司といえば、富山」を掲げ、ブランディングプロジェクトに取り組んでいる富山県。“すし県”の名の通り、県内には寿司店が数多く点在し、特にJR富山駅を中心とする繁華街には、地元客から観光客まで幅広く支持される店舗が集積している。その中で、JR富山駅近くに店を構える「鮨 順風満帆」は、県内外のお客さまから支持を集める人気店だ。グループ企業に鮮魚店を有する強みを生かし、鮮度と質の高い素材が揃う同店では、富山湾で水揚げされた魚介類に特化した‟富山湾鮨”はもちろん、ベニズワイガニやホタルイカ、白バイ貝といった富山を代表する食材を用いた一品料理にも定評がある。日本酒の揃えもよく、メニューにはない‟女将の隠し酒“を聞いてみるのも楽しい。
カウンターに設えられた木箱のネタケース。岩瀬漁港をはじめとする富山湾産の海の幸が贅沢に並ぶ。同店はカウンター席に加え、テーブル席や個室も備え、カジュアルなランチから会食、接待まで幅広いシーンに応える設計となっている。富山駅からほど近く、新幹線の乗車前後に富山グルメを楽しむ一軒としても重宝されている
「寿司といえば、富山」ブランディングプロジェクトが推進される中、同店を運営する(有)ジェイズコーポレーション代表取締役の広島順三氏による人材育成プロジェクトも進行している。その中核を担うのが、2026年3月開校予定の「北陸すしアカデミー」だ。
本アカデミーは、国内最大級の寿司職人養成校「東京すしアカデミー」の提携校として、北陸地域で初めて設立される本格的な寿司職人養成校である。提携の実現には、「東京すしアカデミー」校長の福江誠氏も富山県出身であり、広島氏の構想に賛同した背景があるという。
古民家をリノベーションした「北陸すしアカデミー」校舎。北前船の寄港地として栄えた岩瀬には、富山の売薬文化から交流が生まれた北海道からもたらされた昆布を用いた‟昆布締め“など、北陸ならではの伝統的で繊細な食文化が息づいている
開校地に選ばれたのは、富山市岩瀬地区だ。富山湾の漁港といえば寒ブリで知られる氷見漁港が全国的に有名だが、岩瀬漁港も多様な魚種が水揚げされる魅力的な漁港である。同港で水揚げされた魚介類は、広島氏が運営する鮮魚店や「鮨 順風満帆」を支えてきた象徴的な存在だ。同校では、こうした富山湾の恵みを生かし、昆布締めや熟成技法、地魚の扱いを集中的に学ぶ“富山前寿司”文化を織り込んだカリキュラムにより、次世代の寿司職人を育成する。2026年3月スタートの1期生、5月スタートの2期生の募集はすでに始まっており、海外移住希望者など多様な受講生を想定している。
富山の寿司文化を体系的に学べるこの場から、どのような人材が育つのか? 非常に楽しみだ。
「鮨 順風満帆」
https://junpumanpan.jp/
「北陸すしアカデミー」
https://hokuriku-sushiacademy.jp/








取材・執筆 毛利愼 ✉mohri@ohtapub.co.jp




