

ホテルメトロポリタン長野(長野県長野市)は9月24日、3階宴会場・浅間にて信州の食材をふんだんに用いたパーティイベント「おいしい信州ふーど~上海総料理長の饗宴~」を開催した。
同ホテル主催の初開催のイベントとして、総料理長の上海 正博氏が地元の生産農家を巡り、厳選した信州食材を用いて趣向の凝らしたメニューをつくりあげブッフェ形式で提供。
開催の背景として、同エリアの農業の現場では高齢化や後継者不足、販路の確保といった課題を多く抱えており、地域の一次産業を支えるための新たな連携と支援が求められていた。
同企画を通じて、一つ一つの信州産食材が持つ魅力を再発見し、生産者、料理人、流通、消費者とつながりを深める機会創出となるべく取り行った。
1人あたり販売価格を1万2000円(税込み)にて販売した中、当日は約200人がイベントに参加。
イベント開催にあたり、上海氏は2カ月間で14軒の生産農家のもとに訪れており、そのうち4組の農家がイベントのさなかに登壇。それぞれの作物に関わる苦労話や、生産に込めた想いを伝える場面があった。
ブッフェは全34種のメニューがラインナップ。小森茄子、西山大豆、ナツハゼ、地元生産者が育てたイワナや信州サーモン、エリアで獲れた鹿肉のジビエなど、すべてのメニューに信州産食材を組み込んでつくりあげた。
参加したゲストからは「信州産牛フィレ肉のパイ包み焼き」「信州プレミアム牛肉の鉄板焼き」「小森茄子のフォンダン」の順で人気を集めていた。
同イベントの開催を経て、2回目の開催を希望する声や法人・個人宴会の受注にもつながっているという。
上海氏は「生産者の情熱をお伝えすることが開催の一番の目的でした。長野県は食材王国で、いろいろな食材、まだまだ知らない食材がたくさんありますので、そこを巡らせていただいて、料理に力強く、生産者の皆さまの想いを入れられればいいなと思っています」と述べる。




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文・オータパブリケイションズ 臼井 usui@ohtapub.co.jp




