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なら食と農の魅力創造シンポジウム

食をテーマに地方創生を推進する 画期的な試みで奈良の新たな魅力を発信

【月刊HOTERES 2015年07月号】
2015年07月23日(木)
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なら食と農の魅力創造シンポジウム2016 年4 月に奈良県桜井市に開校する、「なら食と農の魅力創造国際大学校」(NARA Agriculture & Food InternationalCollege、通称:NAFIC ナフィック)のPR とともに、食と農の連携を通じた地方創生について考える「なら食と農の魅力創造シンポジウム」が、2015 年6 月27 日、奈良春日野国際フォーラム甍において開催された。日本初の実践オーベルジュ棟の併設など、画期的な試みで注目を集める同校の概要や教育方針の説明に、参加者が熱心に耳を傾けた。


会場となった奈良春日野国際フォーラム甍の能楽ホールには約400 人の参加者が訪れた

㈱ひらまつ代表取締役社長 平松博利氏
奈良県知事 荒井正吾氏

オーベルジュでの実学教育で
次代の食と農の担い手を養成
 
「なら食と農の魅力創造国際大学校」(以下NAFIC)は、前身である1971 年開校の奈良県農業大学校を改編。農産物の生産から加工・調理・流通を一貫した教育体制で、次代の食と農のトップランナーの養成を目指している。来春の開校にあたり、農業の担い手を養成するアグリマネジメント学科に加え、農に関する知識を持ち、世界に通用する優れた料理人の養成を目指すフードクリエイティブ学科を新設。1 人1 ストーブ方式による調理実習や農場実習を取り入れ、経営マネジメントやサービス分野まで飲食業に必要なトータルスキルが修得できるカリキュラムが特徴だ。さらに、開校に先駆けて2015 年9 月には、フードクリエイティブ学科の敷地内に併設するレストラン付き宿泊施設「オーベルジュ・ド・ぷれざんす 桜井」をオープン。学生が実習を受ける日本初となる学内オーベルジュでは、一般のお客を迎えて料理の提供やサービスなどの研修を実施。これまでにない実学教育の場として同校の核となる存在だ。
 
 シンポジウムに先駆けて行なわれたプレスカンファレンスでは、指定管理者として「オーベルジュ・ド・ぷれざんす 桜井」を運営する㈱ひらまつの平松博利社長が、コンセプトや取り組みを説明。「オーベルジュでの研修を通して、本当のプロフェッショナルの姿を見ることは、学生にとって貴重な経験になります。食の担い手の育成には、実務だけでなく生産者との関わり方に触れることも重要です。私にとっては、若い世代を育てることが料理界への恩返しであり、料理人人生の集大成としてこの事業に取り組んでいきたい」と抱負を述べた。
 
 また、オーベルジュで料理を担当する小林達也シェフによるメニューの試食も行なわれ、吉野の鮎に三輪素麺を巻いた「吉野鮎のフリット」、マスカルポーネチーズに甘みの強いミニトマトを乗せた「トマトのプランター」、明日香村の人参とゴボウのムースを包んだコルネなど、県産食材を使った洗練された料理の数々は、来たるオープンに向けさらなる期待感を抱かせた。また平松氏は、NAFIC が農に携わる人々との協働の場となることを強調。「その地でしか生まれない料理は多くの人を引き付けます。生産者の方々にも、オーベルジュで地元の素材がどう使われているのかを見ていただき、食と農が一体化することで奈良の魅力的なメニューが生まれれば本望」と、地域活性化へとつながるビジョンを示した。

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