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2022年7月8日号 トップインタビュー オリックス・ホテルマネジメント(株)取締役社長 似内 隆晃 氏

トップインタビュー オリックス・ホテルマネジメント(株)取締役社長 似内 隆晃 氏

【月刊HOTERES 2022年07月号】
2022年07月07日(木)
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チェーンとしての確固たる戦略に基づいた人材への取り組み

----人材確保の方法については、どのように考えていますか。

 人材の採用に関しては日本だけでなく、外国からの人材の登用も積極的に検討してきました。海外とのパイプづくりは 5年ほど前からアジア諸国の大学をまわることで進めてきました。安定的にやる気のある方々に来ていただけるよう、人材採用の環境づくりについては、引き続き進めていきたいと考えています。
 
 国内においては、観光・ホテル関連の専門学校からも直接採用をするなど、受け身な採用活動ではなく、積極的な活動にシフトしています。また、オリックスホテルズ&リゾーツの「別府温泉杉乃井ホテル」では、昨年立命館アジア太平洋大学と産学連携の協定を締結し、これからの観光業界における人材育成や地域課題解決などに相互に取り組みを行なっています。
 
 給与水準に関しては、少なくとも宿泊業界の中で平均以上の給与を維持しながら、頑張った先にはどのようなポジションが待っているのか、さらにその先はどこまで昇進していけるのかというロールモデルを示して、キャリアの道筋をはっきりさせることが大切であると考えます。例えば、本部と施設、ホテルと旅館など新しいキャリアへのチャレンジや、教育プログラムの強化など、今後もモチベーションやロイヤルティにつながる取り組みを強化していきたいと思います。 

----今後のビジョンについて教えてください。

 これまで私たちは単館ごとの展開にこだわってきましたが、これからはホテルチェーンとしての確固たる戦略に基づきながら、お客さまとのコミュニケーションを充実させる方向性も考えていきたいと思っています。

 オリックス・ホテルマネジメント社を設立し、オリックスホテルズ&リゾーツを推進する形を構築したからには、私たちが提案するブランドがより多くの人々に愛されるための価値の磨き方を追求しながら、それぞれの施設の連携を深めるビジョンを描いていきます。
 
 さらに地域とともにそのエリアの価値を共創していく必要もあると強く感じています。単館でお客さまを取り込んで稼働率を上げていこうとする狭い発想ではなく、施設が立地するエリアの魅力を地域の人々と協力しながら創っていかなければ、私たちのビジネスは活性化しないと思うからです。
 
 2021年 5月から本格的に動き始めた「地域共創プロジェクト」により、地域に眠る観光資源の掘り起こしを、オリックスグループのリソースを活用しながら推進していきたいと思います。その地域に人々を惹き付けることができる魅力を、エリアごとに共創していきたいという思いを強く持っています。
 
 私たちのビジネスは宿泊業ですが、旅をより豊かにするプラスアルファの要素を、各施設が現地の人々と自発的に創り出す力を持った組織体にしていきたい。それが大きなビジョンです。本部が指示を出すのではなく、地元の一員として各施設が価値を掘り起こし、情報発信していく。ある意味で宿泊施設がメディアになって話題性を創り、人々を集めるパワーを身につけることができればみんながハッピーになれると思います。
 
  お互いに送客をして、送客されるという形をエリアの中で起こして共存していくことで、その地域の経済のパイが大きくなっていく。それが理想の形だと信じて進んでまいります。


 

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