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第1回 就活の先生 夏目 幸明の「熱い! 新卒獲得術」

第1回「 モテる会社」になろう!

【月刊HOTERES 2015年11月号】
2015年11月06日(金)
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「みんな笑顔で『こんにちは!』と言ってくれたから」
 
 では、成功例はどのようなものか。結婚も就職でも、多少は条件が合わずとも「大好き!」となる場合は間違いなくある。例えば筆者の生徒で、今、採用に苦戦している飲食ベンチャーに就職した学生が、まだ名もない自社をうれしそうに自慢していた。
 
「若いうちに店長に抜擢してもらえるんです! 店に行っても、スタッフが楽しそうだし、しかも社長さんが、いつも現場に来る方なんですよ!」
 
 なぜ、彼女はここまで内定先に入れ込んだのか。大手就職エージェントに勤務していたコンサルタントに聞くと、学生が「入れ込む」企業には三つの特色があると言う。
 
 まずは「夢のある将来像が描けること」。コンサルタントが話す。
 
「仕事をすれば、大変な場面があるのは当たり前で、学生もそれは分かっています。でも、自分より3 ~ 5 歳くらい年上の社員が『今度、赤坂の店を任せてもらえた』『仕入れもメニューも自分で考えられる』といった発信をしていると、学生は『やってみたい!』と思ってくれます」
 
 結婚と同じで、雨の日も風の日も支え合い……といった関係になる前に、夢がなければ一緒になれないのだろう。
 
 次に「社内の雰囲気がいいこと」。「中小企業への就職を決めた学生に理由を聞くと『面接のため受付で待っていたとき、通りかかる見知らぬ社員が、みんな笑顔で『こんにちは!』と言ってくれたから』と言われたことがあります。『人事の方がステキだったから』も意外とよく聞く言葉です」
 
 学生の目は節穴ではない。いきいき働いている社員を見れば「私もああなりたい」と思うし、逆もまたしかりなのだ。
 
 実は、オフィスを改装してオシャレにし、それが辞退防止に結びついている例もある。「こんな職場で働いてみたい」という思いは大切にすべきなのだ。
 
 そして最後が「積極的な発信」だ。「私たちエージェントの業界では、人材募集のとき『やりがいのある職場です』とか『弊社は人材を人財と呼びます』などと抽象的な言葉で発信すると、集めた人材は長く居着かない、という法則があります。例えば、就職活動向けのホームページをつくり、社員にインタビューし『○歳の時に、この店を任されたとき、キッチンもホールも年上の人ばかりで戸惑いました。しかし~』などと『入社後、どんな仕事ができるのか具体的に表記』すべきです」
 
 考えてみれば、明るくおしゃれで、そんなオーラが全身から漂っている(相手にツタわっている)、というのは、容ぼうや収入関係なくモテる男女の特徴なのではないだろうか。
 
あなたの会社はモテるだろうか? 情報であふれた今、真剣に「モテ方」を考えたい。

夏目 幸明
〈profile〉1972 年愛知県生まれ。早稲田大学第二文学部卒業後、広告代理店、アサツーディ・ケイを経て独立し編集プロダクション「解放区」を主宰。ビジネス系の記事を中心にジャーナリストとして執筆活動に入る。「マーケティング、マネジメント、技術がわかれば企業が見える」と考え、これらを報じる連載を持つ。講談社の『週刊現代』に「社長の風景」を連載し大手企業トップのマネジメント術を取材。小学館の『DIME』では「勝ち組のヒット開発列伝 UN・DON・COM.」を連載しヒット商品開発者にマーケティングや技術面の進化を取材してきた。これらの知識を活かし「企業ジャーナリスト」としてテレビ、ラジオ等に出演。雑誌などでインタビューをされる側になることもある。企業に関する知識を活かし、資格の学校「TAC」や明治学院大学などで「就職活動講座」の講師を務める。主な著書には『掟破りの成功法則- 破天荒創業者のマジ語り』2004 年PHP 研究所、『社長の説教!! - 自分の可能性が引き出される叱咤激励』2006 年日本文芸社など多数。

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