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第14回 対 談 トップ企業経営者は何を考えるのか!? 

第14 回 ㈱エボラブルアジア 代表取締役社長 吉村 英毅 氏 × TOP CONNECT ㈱ 代表取締役 内田 雅章 氏

【月刊HOTERES 2016年03月号】
2016年03月04日(金)
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IT オフショア開発を行なっている、ベトナムオフィスのようす

IT オフショア開発事業の現状と今後
高い顧客満足の裏にある組織論
 
内田 IT オフショア開発事業について、現地法人設立の背景を現状と合わせて伺えますか。
 
吉村 弊社に限らず、オンライン旅行業で何かしらサービスのブラッシュアップを行なうとなると、どうしてもシステム開発の話が関わってきます。システムなのでエンジニアの力を必要とするわけですが、国内ではエンジニアの需給バランスが長らく崩れており、エンジニアの不足という問題で困っている、または影響を受けている企業が少なくありません。弊社も同様でしたが、2011 年に「システム開発がネックで次に進めない状況を改善しよう」、という思いから海外に現地法人を設立し、自社でITオフショア開発に着手したのです。設立の地としてベトナムを選択した理由はコスト面もありますが、システムエンジニアの数と技術力が極めて高く、安定した供給につながると確信したからです。
 
 ビジネスモデルは受託開発ではなく、クライアントごとに専属チームを構成し、担当。チームとして採用した人数によって、報酬をいただくようになります。クライアントからすれば、現地に小さなシステム開発の支社ができたようなイメージでしょうか。一度利用いただいたお客さまの継続率、継続時の増員率は極めて高く、このサービスにご満足頂いていると感じています。
 
内田 高い満足度の裏に、どのような取り組みがあるのでしょうか。
 
吉村 人を提供する側として、オフィス環境の整備、勤怠管理、モチベーション管理を行なっています。これらに関して特別なことはしていませんが、意識しているのは、国内の事業に携わるスタッフも含め放置しないこと。仕事に対する上司からのフィードバックやレスポンスがなければ、業務を行なっている当人の精度は変わりませんし、何より上司との信頼関係に影響します。信頼関係のない状態では本来のパフォーマンスも発揮しづらく、組織として健全であるとは言えません。そうならないよう、役員含め部下を持つスタッフには伝えています。あとは成果に対して、きちっとした評価を与えることが、結果モチベーションや高い品質の維持につながっているように思います。
 
内田 同事業の今後の展望を伺えますか。
 
吉村 事業としての成長という点では、今のところ大きな問題はありません。人件費の部分も毎年5 ~ 10% 上昇をしてはいますが、クオリティも向上していますので、現在ではこちらも問題なく。ただ以前のIT オフショア大国であった中国とインド。インドのオフショア事業は隆盛を保ったまま今に至っていますが、中国の同事業は一気に東南アジアへ流れたという経緯があります。その差を分けるのはクオリティの間断なき向上だと思います。我々が今後インドと同様の道を辿れるのか、中国でのオフショア開発事業のように、より低単価の地域へ仕事が流れてしまうのか、これからが勝負だと思っています。

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