ログイン
検索
  • TOP  > 
  • 記事一覧  > 
  • 五十嵐 茂樹  Business Revitalization 事業再生を科学する!  第4回 Human organization development 人・組織づくり
第4回 五十嵐 茂樹  Business Revitalization 事業再生を科学する! 

第4回 Human organization development 人・組織づくり

【週刊ホテルレストラン2016年11月18日号】
2016年11月18日(金)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

真の収支構造改革とは
 
 事業再生で共通した問題に、収支の構造改革があります。それは、事業の再編や組織の考え方、それに、仕事の考え方の刷新、さらには、一人一人の心の変革、そして、行動革新まで多岐にわたる突き詰めた取り組みです。
 
 特に、経営体質強化の基礎作りとなる人材の育成と、一人一人の責任の明確化は、戦略・戦術を強力に実践推進し、計画の必達と全天候型経営を実践してゆく要となります。ですから、収支構造改革は単に経費削減ということでは絶対にありません。何より大切なことは、人と組織づくりを事業再生の中心に置き、突き詰めた取り組みをすることです。
 
コミュニケーションパイプの構築
 
 再生計画の確実な実行を図ってゆく上で、コミュニケーションパイプの構築は欠かせません。それは、タテ・ヨコ・ナナメでのコミュニケーションを図ることで計画の確実な実行推進をするためでもあります。しかし、そのコミュニケーションが、会議のための会議であったり、研修のための研修になっています。また、横断的なコミュニケーションがなく、他部門のことなど全く関心がないといったことも多くあります。社内報などは出すことが目的になっていて、誰も読むことがなく即ゴミ箱行きです。そんな形骸化した会議や研修、それに、社内報では何の役にも立ちません。そこでコミュニケーションパイプの構築では、会議や研修の数、それに、その時間の見直しを行なっています。それは、会議の数や、その費やした時間に比例して成果が挙がる訳ではないからです。
 
 残念ながら、会議の数や時間によって成果が決まることは絶対にありません。
 
 また、資料もできるだけ事前に配布しておいた方が、会議への参画レベルも違ってきます。もちろん、各会議のオーナーになる人の教育も重要です。これによって、会議のための会議を開催する労力やムダな時間を使わずに済みます。次に、コミュニケーションパイプを構築する上で大切なことに、全員に対する情報の共有化があります。それは、多くの人たちが常に情報を共有し、そして、向かうべきベクトルを合わせるためです。そのためのツールとして全従業員に向けたメールも重要です。しかし、ここでも注意が必要です。私もコミュニケーションの補完としてメールは使います。そこで注意していることは、1 分間で読めること、そして、365 日毎日配信することです。併せて、同じことを少し変えて繰り返し送信することです。それは、働いている人たちを管理するということではなく、ベクトルを合わせ、それぞれが自分で判断できるようにすることが大切だということでもあります。
 
人の問題をオモテ化
 100 日プランのベースになるのが現状に対する問題点の発見と原因の分析による計画策定です。特に問題点の発見は重要です。単に損益計算書や貸借対照表の数字だけではなく、副次的な数字も正しく把握しなければなりません。
 
 特に人に関しては、入社数や退職数などを、お店ごと、ホテルごとに細かく分析しなくてはなりません。それは、ある特定のお店・ある特定のホテルに退職者が集中して多く出ている場合がよくあるからです。
 
 良いお店、良いホテルであれば、必ず人の定着率が良く、そして、人が育っています。それが、人が定着しないようなお店、人が定着しないようなホテルでは今後の成長発展は望めません。そこで、その人の入社から退職までの実態を全員が認識できるように、人の流れのオモテ化、人の流れの可視化が重要になってきます。次に大切なことが、ここでも問題に対する原因の追究です。それも、真因をつかむために、徹底して掘り下げてゆく必要があります。特に、今後少子高齢化で人不足が見込まれる中、対策が採用だけではなく、人をため、人を増やしてゆくことが重要になってくるからです。
 
組織デザイン
 既存の組織や既存の業務が事業再生のボトルネックになっていることがよくあります。それは、自分たちの組織、自分たちの仕事という考えが強いためです。
 
 重要なことは、組織があって会社があるわけではなく、会社があって組織がある、ということです。ですから、組織デザインの基本は、方針や目標を達成するために編成してゆきます。それは、それぞれ部門や現場が優先すべき問題と向き合い、そして、その問題を解決するということです。間違っても、組織があって方針や目標があるということは絶対にありえません。あくまでも、方針や目標があって組織はデザインされなくてはなりません。
 
 この考え方で、常に組織をデザインすることが大切になってきます。

週刊ホテルレストラン最新号
2022年12月09日号
2022年12月09日号
本体1,650円(税込)
【特集】デスティネーション京都
【トップインタビュー】
京都府知事 西脇 隆俊氏 /トップインタビュー 京都市長 門…

■業界人必読ニュース

■アクセスランキング

  • 昨日
  • 1週間
  • 1ヶ月
CLOSE