最年少総支配人としての重圧と期待を受け いずれは経営に携われるようなリーダーになりたい

三井ガーデンホテル札幌　総支配人　戸田真人氏

チームワークは信頼関係の
構築から始まる
 
　13 年前、アルバイトからスタートして昨年10 月、三井ガーデンホテル札幌の総支配人に就任しました。社内での最年少総支配人就任ということもあり身の引き締まる思いで日々の業務に当たっています。自分自身を分析すると、何か一つに秀でているわけではありません。しかし、周囲に目を配るバランス感覚だけは身に付いているのではないかと自負しています。私が総支配人になれたのはよい上司に恵まれたことはもちろん、チームワークを重んじる社風からバランス感覚を持つ人物像がリーダーとして求められていたのではと思っています。チームワークの根底にあるのは人間同士の信頼関係ですから、私は仕事を進めるうえでもスタッフ同士の信頼構築を最重要視しています。札幌に赴任したときもまずは、信頼してもらうことから始めました。仲間として認めてもらえれば、その先が広がっていきますから。私の場合は新卒入社でないので同期がいませんが、研修で出会った人たちが同期のような存在で、仲間意識とともに心の支えにもなっています。こうした人とのつながりがこの会社の魅力でもあります。
 
失敗経験から奮起
キャリアのステップを上る
 
　私が当社でキャリアをスタートしたのが、三井ガーデンホテル広島でのナイトシフトでした。アルバイトとして採用され、約2 年が過ぎたころ、上司から声がかかって社員となりました。自分を認めてくれたことがとてもうれしかったですね。社員になると自分自身の会社に対する意識が変化しました。このホテルのために力になりたいと思うようになったのです。その後、ルームコントローラーの仕事を任せられるようになりました。この業務は、いまで言うところのレベニューマネジメントなのですが、ここでなんと過去最低の月間売り上げを出してしまったのです。リーマンショック後というアゲインストがあったものの、これまで私は何をやっていたのだろうと猛省しました。同時に売り上げに対する意識が格段に高まり、いかにして高単価で予約が獲得できるのかを研究し始めました。このことがきっかけとなり、予約業務の難しさと面白さに目覚めました。その後、転勤になった岡山では、当時拡大し始めていたOTA を徹底的に攻めたことで業績をアップすることに成功。その実績が認められて札幌へ、2012 年に宿泊副支配人として赴任することになりました。このように、私自身がアルバイトから13 年で総支配人になったという経緯なので、スタッフにもスピードを敏感に感じてほしいと思っています。今後の短期的な目標は札幌の事業を安定・拡大させていくとともに、次世代の人材がもっと活躍できる環境づくりに注力していく計画です。私が伝えられることはすべて伝え、どんどんステップアップを目指してほしいですね。もちろん、当ホテルののびのびとした社風はそのままに。私自身としては、いずれは経営にもかかわれる人材になれるよう努力していきます。