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第266 回 北村剛史  新しい視点 「ホテルの価値」向上理論 〜ホテルのシステム思考〜

第266 回『フロントカウンターの存在』

【月刊HOTERES 2017年06月号】
2017年06月02日(金)
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北村剛史
Takeshi Kitamura
㈱ホテル格付研究所 代表取締役所長
㈱日本ホテルアプレイザル 取締役
不動産鑑定士、MAI( 米国不動産鑑定士 )
MRICS(英国王室認定チャータードサーベイヤーズ)
慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科附属システムデザイン・マネジメント研究所研究員。ホテル・旅館の不動産鑑定評価会社である㈱日本ホテルアプレイザルの取締役。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科では「ホテル・旅館の人格性、パーソナリティー」をテーマに研究活動に従事

 
 今回は、フロントカウンターの存在が顧客に与える心理上の影響に関する弊社調査結果をご紹介したいと思います(2017 年、全国男女200 名に対するインターネットアンケート調査)。フロントカウンターの存在は、顧客側に安心感を与える一方、スタッフの振る舞いや質感いかんでは、スタッフと顧客との間における、ある種「結界」にもなりうる存在と言えます。実際に顧客側はフロントの存在をどのように感じているのでしょう。
 
 まずシティホテル、ビジネスホテル、リゾートホテル、旅館それぞれのホテルカテゴリーにおいて、フロントカウンターの存在意義を探ってみました。
 
 その結果、フロントカウンターの存在で「スタッフと距離」を感じる人の割合は、20%強の人が距離を感じるという結果でした。特に距離を感じることが多いホテルカテゴリーはシティホテルであり、次いでビジネスホテルという結果でした。一方で、もしフロントカウンターがなく、チェックインサポートスタッフが豊富にロビーに配置されているようなアイランド形式のチェックインデスクがある場合を想定しますと、「スタッフと一体感」を感じる人の割合は、旅館で特に多く22%、リゾートホテルで20.5%、シティホテルで16%、ビジネスホテルでは12.5%という結果でした。
 
 つまり、フロントカウンターはチェックイン業務を行ないつつ、その在り方いかんでは存在自体がある種のマイナスの印象を与えかねないシーンの一つとも考えることができます。

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