小誌・月刊ホテレス独自調査「全国ホテル客室稼働率」の2025年8月結果がこのほどまとまった。今回、全国89ホテルの平均客室稼働率は81.7%(前年同月80.0%)、ADRは16,408円(同15,708円、4.5ポイント増)、RevPARは13,405円(同12,566円、6.7ポイント増)となった。
3指標のいずれも前年同月比でプラスに転じ、前年月は台風や南海トラフ注意報発令に伴い、稼働において伸び悩んでいたが、当月は東京宿泊主体型・東海・京都を除き好調に推移。なお、大阪ではRevPARにおいて39.6ポイント増と大阪・関西万博の恩恵が引き続き追い風となる結果となった。
各ホテルからは「昨年以上に団体があったため、単価とともに昨年を越えることができた」、「猛暑と熱中症警戒アラートの頻発報道による経済の停滞、外国人観光客の減少」、「万博効果。前年は台風や地震の影響で稼働が伸びず」などのコメントが寄せられた。
〈用語解説〉
●OCC(Occupancy Ratio):客室稼働率
●ADR(Average Daily Rate):1日1室当たりの客室平均単価
●RevPAR(Revenue Per Available Room):1日1室当たりの客室売上高
※RevPARは客室販売における最重要指標、RevPAR=OCC×ADRで算出
(例:客室稼働率50%×ADR 20,000円=RevPAR 10,000円)
〈調査区分〉
北海道、東北、北関東、東京フルサービス型、東京宿泊主体型、南関東、甲信越・北陸、東海、近畿(京都・大阪含む)、京都、大阪、中四国、九州、沖縄の全14エリア
〈算出条件〉
●今回の数値は小誌・稼働率調査において「該当月および前年同月」の「客室稼働率およびADR」の計4項目すべて回答のあるホテルのみを用いて算出。そのため、開業1年未満のホテル、前年同月に休館したホテルなどは含まれず。
〈備考〉
小誌「月刊ホテレス」2025年11月号では連載「全国都市別ホテル客室稼働率」にて、25年8月の速報値(計140ホテルの都市別平均値)を掲載。
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文・オータパブリケイションズ 臼井 usui@ohtapub.co.jp