2026年で事業開始9年目となるTHE ROYAL EXPRESS
東急㈱(以下、東急)と東海旅客鉄道㈱(以下、JR東海)がJR東海管轄区間で運行するクルーズトレイン「THE ROYAL EXPRESS~TOKAIDO・FUJI CRUISE TRAIN~」の2026年春に運行するプランが決定した。今回は、琵琶湖を巡る新たなコース(3泊4日のツアー)で、雄大な自然や料理、歴史、伝統文化、旅先々での交流など、東海道の魅力にあふれた構成となっている。
両社は、JR東海が東海エリアで行なってきた地域連携の取り組みと、東急の「THE ROYAL EXPRESS」による地域活性化のノウハウを最大限に生かした旅行商品を提供することで、東海エリアの地域活性化を担うとしている。
<コース概要>
- TOKAIDO・FUJI CRUISE TRAIN 碧く煌めく琵琶湖の旅(3泊4日)※新プラン
新たに関ケ原および琵琶湖をコースに追加。「富士山」の景観や地域の食材を用いた料理など、東海道の魅力に加えて、関ケ原古戦場での特別ガイドや琵琶湖での貸し切りクルーズ。
■詳細:https://www.the-royalexpress.jp/plan/4470/
- TOKAIDO・FUJI CRUISE TRAIN 美濃・岐阜の旅(3泊4日)
2025年秋に実施し、多くの好評を得たコースの再実施。日本の名峰「富士山」の景観や宿場町の街並み、地域の食材を用いた同列車でしか味わえない料理など、江戸時代からの大動脈東海道が体感できる旅。
■詳細:https://www.the-royalexpress.jp/plan/4471/
車両デザインはインダストリアルデザイナー(工業デザイナー)の水戸岡鋭治氏が手がけた
東急は2017年7月、伊豆エリアで運行した8両編成・定員約50名の観光列車「THE ROYAL EXPRESS(伊豆急2100系)」を機に、同事業を開始。同列車は、客車、キッチンカー、コンサート・結婚式・展示会などさまざまな活用が可能なマルチカーとして編成されている。インダストリアルデザイナー(工業デザイナー)の水戸岡鋭治氏が手がけた車両は、車両ごとにデザインが異なり、先端技術から生まれる素材や工法に、伝統的な素材や職人の技を組み合わせた上質な空間を創り出している。また、立ち寄り先では「THE ROYAL EXPRESS」専用バスで移動することで、よりきめ細やかな地域の魅力を味わうことが可能としている。近年は、非列車泊型の観光列車の類が各社から展開されているが、東急の「THE ROYAL EXPRESS」は自線以外での運行かつ、提供する体験や料理についても走行地域の店舗などを取り込んでいる点が特徴の一つといえる。
過去には、東日本旅客鉄道㈱、日本貨物鉄道㈱、北海道旅客鉄道㈱と東急で、北海道胆振東部地震後の観光振興と地域活性化を目的とした「THE ROYAL EXPRESS HOKKAIDO CRUISE TRAIN」を2020年8~9月に初運行(第1期)。24年1~3月には四国旅客鉄道㈱、日本貨物鉄道㈱、西日本旅客鉄道㈱、東急が協力し、「THE ROYAL EXPRESS ~SHIKOKU・SETOUCHI CRUISE TRAIN~」を、25年1~3月には第2期、8~9月には第1期と同企画を第6期として行なった。
さらにJR東海と東急は、静岡県の観光振興と地域活性化を目的として、2024年11月からJR東海区間での運行を開始。25年11月からは新たに愛知県、岐阜県へと運行エリアを拡大し、東海道の新たな魅力を訴求する「THE ROYAL EXPRESS~TOKAIDO・FUJI CRUISE TRAIN~」を運行した。




