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第10回 古川エドワード英太郎のアジアのインバウンド・アウトバウンドビジネスの成功事例に学べ!! 

第10 回 国や地域、宗教、民族などによって異なる「ブライダル」

【月刊HOTERES 2015年11月号】
2015年11月06日(金)
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新興国マーケットにおける調査・分析を展開するストラテジック・デシジョン・イニシアティブ㈱が、「新興国マーケットからみた、訪日のポテンシャル」をテーマに、さまざまな事例を紹介します。大手企業やシンクタンク、コンサルティング企業を顧客に持つ新興国マーケットのプロ集団である同社からみた、ホテル・レストラン・ブライダル業界に対するさまざまな提言を行ないます。

 国や民族を問わず、「結婚」は個人、家族、一族にとってとても大事な出来事です。それを祝う「結婚式(ブライダル)」は、当事者にとっては世界共通の一大イベントでしょう。
 
 しかし当然のことながら、国や地域、宗教、民族などによって「ブライダル」には大きな違いがあります。特に新興国では、その地に根付いた伝統的なウエディングスタイルでの「ブライダル」がまだまだ主流です。会場、衣装、作法といったウエディングスタイルはそれぞれ異なります。
 
 例えば、日本の結婚式でよく使われる「寿」の文字は中国だと葬式に使われるため、この上ない失礼になります。ちなみに中国の結婚式では「囍」の文字が使われます。
 
 トルコでは、ご祝儀として現金ではなく金や金貨を贈ります。
 
 マレーシアでは二度結婚式を挙げることが普通です。最初に新婦の家で式を挙げ、それから新郎の家でも式を挙げます。
 
 しかし、最近の新興国では西洋式ウエディングや海外ウエディングにあこがれる若者が増えています。特に中国はもともとブライダルに宗教色が薄いことや海外留学をする若者が増えて西洋化が進んだことに加え、一人っ子政策で子供の結婚式に親がお金をかけるため、ここ10 年以上の間にウエディングスタイルが大きく変わりつつあります。
 
 もともと中国の伝統的なウエディングスタイルは、いつの間にか始まっていつの間にか終わる「宴会形式」のものが“普通”で、何カ月も前から会場を予約し、招待状を出して出欠を取るなどしっかりと段取り、両親への感謝の手紙や花束贈呈、新郎新婦の思い出映像を流すなどの演出をする習慣はありません。しかし最近の富裕層はこうした“普通”の式ではなく、人と違ったものを求めています。そういう意味で、都会を中心に、しっかりしたサービスや演出にこだわった日本式の結婚式にあこがれる若者が増えています。

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