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第10回 東出江津子の「Golden Keys 黄金の鍵」 ~ Hospitality の世界から~

第10 回 コンシェルジュは民間外交官

【月刊HOTERES 2015年12月号】
2015年12月25日(金)
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コンシェルジュ仲間との旅や交流がサービスに生きる
 レ・クレドールジャパンと日本コンシェルジュ協会の定例会で毎月各地を訪れる機会がある。観光名所を訪問し、各地の首長や地域観光担当者による取り組みをメンバーと共有することで、知識だけにとどまらず自分らの体験に基づいた内容の濃いアドバイスができる場所のフォルダを増やすことへとつながっている。自信を持ってメッセージを発信できるよう経験を積むことにより“点”が“線”へと変わり地域同士を結ぶ生きた旅程作成への材料となる(この活動の海外版でレ・クレドールがあり、定例総会や各ゾーンの大会が世界で行なわれている。)これにより、ゲストと同じ「旅人」としての“視点”を持つことができる。
 
 全国で活躍する協会のメンバーは、目の前にいないゲストのためにも熱心にアシストをしてくれる。予約手配を依頼することも多く、日ごろから共に“より良く顔が見えるサービス”を目指し、つないでいく仲間として互いに理解が深いゆえ、安心して任せることができる。仲間の存在によりサービスの可能性は大きく広がり、より楽しいものとなる。
 
コンシェルジュのエッセンス
 さらに一歩踏み込み、その時々でしか経験できないことを探してゲストの旅が少しでもパーソナル性を持ったものとなるよう心掛けたい。「今日はコンシェルジュが言ったように、東海道新幹線の右側の席から富士山が見えた」というような、まずは小さな驚きや感動の積み重ねで良いと思う。このような“いつもと少し違う何か”が特に外国人ゲストの記憶に残り、再来や口コミにつながっていく。そんなエッセンスを仲間と共に楽しみ、考えていきたいと常々思っている。
 
 また他地域から東京に戻ってくるゲストには感想を聞くようにしている。その地域はゲストの目にどう映ったのか。宿泊先でのコンシェルジュたちのアシストはどうだったのか。それを可能な限りフィードバックをするようにしている。出先からそのまま帰国してしまうゲストも多いが、後日“Thank you”のメールを受け取るとほっとすると同時に、それは再会の準備を考える瞬間でもある。次回はこうしようと。絶えず上昇志向でいこう!

東出 江津子
(ひがしで・えつこ)
Etsuko Higashide
〈プロフィール〉ザ・キャピトルホテル東急 エグゼクティブコンシェルジュ。レ・クレドール ジャパン 前会長。明治大学卒業後、センチュリーハイアットリージェンシーに入社。宿泊部業務全般とアシスタントマネージャー業務を経験後、本格的にコンシェルジュとしてスタート。その後、メリディアングランパシフィック、フォーシーズンズホテル丸の内東京、ホテルニューグランドでシェフ(チーフ)コンシェルジュ(管理職)の経験を重ね、2015 年7 月よりザ・キャピトルホテル東急に移り、現職に。1990 年、レ・クレドール インターナショナルより指導を受け、レ・クレドール ジャパンの創設のための勉強会を東京で主催。1992年よりレ・クレドール会員。

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