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酒のSP

2018 年のバー業界振り返り 日本のバーが国際競争力を高めるには

【週刊ホテルレストラン2018年12月28日号】
2018年12月28日(金)
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iPad など電子端末によるメニューも珍しくなくなった。頻繁に更新するメニューの場合、紙の排出量の削減にもつながっているという

 
ゲストバーテンダー招聘で高まる業界内外の国際交流
 
 また、店舗や個人レベルでのベストバーテンディングはもはや、常套的なマーケティング手法となった。9 月にリニューアルオープンしたセルリアンタワー東急ホテル(東京・渋谷)のバー「ベロビスト」では3 カ月にわたり、ワンナイトのゲストバーテンディングイベントを開催。
 
 9 月は、ニューヨークのバー「Employees Only」の看板バーテンダーであり、“ バー業界のアカデミー賞”と言われる「Tales of the Cocktail」で2015 年にバーテンダー・オブ・ザ・イヤーに輝いたスティーヴ・シュナイダー氏を、10 月には「World 50 BestBars」で2 年連続アジア1 位、世界3 位に評価されたシンガポールのバー「Manhattan」からフィリップ・ビショフ氏を、さらに11 月には元サヴォイホテル(ロンドン)のヘッドバーテンダーで、10 年のWORLD CLASS 世界チャンピオン、11 年にバーテンダー・オブ・ザ・イヤーに選ばれたエリックロリンツ氏を招聘してのイベントを行なった。ホテルのバーでもこれほどのトップバーテンダーを連続して来日させるのはまれで、同ホテルの本気度がうかがえる。
 
 このイベントをコーディネートしたのは後閑信吾氏。17 年にバーテンダー・オブ・ザ・イヤーに輝いたその後閑氏が6 月に日本にオープンさせたのが「SGCLUB」だ。ニューヨークで活躍し、上海で2 店舗を開業した後の日本への再上陸には業界内外が沸いた。1 階の“Guzzle” はカクテルを中心に、スタンディングも含めたカジュアルなスタイルで日中から営業し、バリスタのコーヒーやノンアルコールのモクテルも充実させる一方、地下1 階の“Sip” は落ち着いた雰囲気でカクテルをゆったり味わえる空間を作り、シューシャインなどの新たなバーでのサービスや空間も表現した。
 
 
歴史がくつがえるクラシックカクテル
 
 近年の世界的なクラシックカクテルへの回帰と再構築の潮流における歴史への関心も再び高まっている。4 月下旬にはニューヨークで前述の「Best Bars」にランクインするバーのオーナーでもあり、カクテルブック収集家のグレッグ・ボエム氏が来日。
 
 日本でも全日本フレア・バーテンダーズ協会の創設者でミクソロジストの北條智之氏がクラシックカクテルの歴史究明に熱心だ。例えば、横浜グランドホテルでルイス・エッピンガー氏が生み出したとされてきたカクテル「バンブー」はそれ以前の米国でレシピやカクテル名の表記が見つかった。
 
 また、日本で通説とされているカクテルの中にも、グレッグ氏による異なる見解が数多く存在する。創造力の源となる歴史そのものが変化していくことにも、我々は目を向ける必要があるようだ。また、1958 年に誕生したカクテル「雪国」を対象に、日本のバー文化をめぐり各地の重鎮たちが語るドキュメンタリー映画が11 月から東北で先行して公開。関東では東京・中野と渋谷で1 月2 日から公開予定だ。
 
 先進的なバーテンダーにとっての関心の対象でもある「The World’s 50Best Bars」は、今年はBar High Fiv(e 12位)とBar Benfiddich(49 位)がランクインした。100 位まで含めるとBarOrchard Ginza(63 位)、Bar Trench(65位)の4 軒だが、ジャパニーズ・バーテンディングへの世界からの関心度合いを鑑みると、さらに多くのバーがランクインしてもおかしくない。ホテル・街場を問わず日本のバーの国際競争力のさらなる高まりにも期待したい。

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