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第352回 北村剛史  新しい視点「ホテルの価値」向上理論  ホテルのシステム思考 

第352回 『品質改善と認知的バイアス』

【月刊HOTERES 2019年05月号】
2019年05月17日(金)
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Profile
北村剛史
Takeshi Kitamura

㈱ホテル格付研究所 代表取締役所長
一般社団法人観光品質認証協会 統括理事
㈱日本ホテルアプレイザル 取締役
不動産鑑定士、MAI (米国不動産鑑定士)、FRICS(英国ロイヤル・チャータード・サベイヤーズ協会フェロー)、CRE(米国不動産カウンセラー)慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科附属システムデザイン・マネジメント研究所研究員。ホテル・旅館の不動産鑑定評価会社である㈱日本ホテルアプレイザルの取締役。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科では「ホテル・旅館の人格性、パーソナリティー」をテーマに研究活動に従事
 

 
 前回、シーン別やサービス要素別評価、あるいはハードウエア、ソフトウエア、ヒューマンウエアの3 要素別評価を通じて、現状の品質を把握し、かつ課題点を整理する「SAKURAQUALITY」の品質改善プログラムをご紹介しました。現状の品質を正確に把握すること、また課題点を効率的かつ有効に改善するためには、課題点を正確にとらえる視点が必要となります。つまり、「顧客」側あるいは「組織」の意思決定や態度、行動に影響を与える認知的なバイアスを的確に理解したうえではじめて、シーン別評価やサービス要素別評価、3 要素別評価を十分に生かすができることから、そのような顧客や組織が有するさまざまな認知的なバイアスについて正確に理解しておく必要があります。今回は、さまざまな認知的なバイアスのうち、特に重要なバイアスに関する概念を整理したいと思います。
 
 まずは、顧客側のホテル評価に影響を与えるバイアスについて整理しましょう。はじめに「代表性ヒューリスティク」をご紹介します。このバイアスは、イメージ的につながりそうなものをその理由を問わず無意識のうちに関係があるものとして整合をつけ認知させるもので、仮にシーン別、あるいはハードウエア、ソフトウエア、ヒューマンウエアの3 要素に一貫したメッセージが感じられれば、単なるメッセージ性を超えた深い意味を推測させるきっかけとなるものです。そのため品質改善ポイントでは、サービスシーン別評価に合わせて各シーンでの3 要素別の評価を確認するほか、19 あるサービス要素別での評価に合わせて3 要素別評価が適切かを確認する際にそれらバイアスがどのように影響するのかを前提として理解しておく必要があります。
 

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