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酒のSP

ミクソロジーと創造性の行く先。「Cocktail Super Ball」が伝えたかったもの

【週刊ホテルレストラン2019年08月16日号】
2019年08月16日(金)
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ミクソロジーとは何か。カクテルを知で探究する

 カクテルが明文化された中での歴史は200年ほどのものだ。この中で、最近10年から15年における技術や創作における進化は著しい。しかし、ミクソロジーという言葉そのものはカクテルが活字化された時代からあることを、我々は知っておくべきだろう。
 会場のPLUSTOKYO内にある南雲氏のバー「Mixology Spirits Bang(k)」ではクラシックカクテルが提供されたほか、伊藤学氏による「オールドボトルの考察」や田邉武氏による「クラシックカクテルの真髄」といったマスタークラスに聞き入るエデュケーショナルな要素もふんだんに込められた。
 これらのほか、スイスに本社を構える1895年創業の香料会社「フィルメニッヒ」によるジンウォーターワークセッションや、茶道家の松村宗亮氏によるミニセミナー&ワークショップ「茶道と日常の共通項」「現代の茶道とは」、ドイツ・ザール地方のクラフトジン「フェルディナンズ・ザール・ドライジン」にはブランドアンバサダーの北條智之氏、北條久美子氏が登壇し、来場者の「知」への探求心を満たす内容が多く盛り込まれた。

創造とはなにか。 テーマに込められた「Pass the Button」のメッセージ


聴きごたえがあったパネルディスカッション「バーテンダーの育成とリーダーシップ」。南雲氏が業界の漠然とした問題に鋭く切り込んだ。このテーマだけでシンポジウムが開催できる

野田浩史氏
長友修一氏

南雲主于三スピリッツ&シェアリング㈱代表

 主催した南雲氏は「Pass the Button」をイベントのテーマとした。ゲストのバーテンダーをはじめとした創造者にとって、おのおのが確立した技術や信念が込められた作品を次世代へのバトンと捉えたという。
 メインカウンターでもカクテルで魅了したオーセントホテル小樽(北海道)の野田浩史、Bar Oscar(福岡)の長友修一氏は、パネルディスカッション「バーテンダーの育成とリーダーシップ」でも登壇。バーに求められるホスピタリティの変化に伴う、求められるバーテンダー像の変化に触れた上で、ファシリテーターを務めた南雲氏の鋭い視点に呼応するようにそれぞれの育成への取り組みや考えを述べた。バー業界の未来について「ソムリエやメートルドテルのように、国賓来日の際に召集される存在となるように、ホスピタリティを育てていく」(野田氏)、「今日の日本のバーやバーテンダーへの評価があるのは過去のおかげ」(長友氏)の言葉に、この日のテーマの中に「パスするバトンがどこから来たものか」も南雲氏が踏まえているように見えた。
“Mix + Logic”すなわち論理性を持った調合・調製を追い求めたカクテルとミクソロジー。南雲氏らが自ら切り拓き、過去や異業種からも知と技をミックスさせてきた。その取り組みや姿勢そのものが、この日集まった創造者たちにとってのミクソロジーであり、次世代と言わず現代に伝えたい概念なのだろう。

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