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酒のSP

かつては濃いロゼ、今は淡いロゼ ロゼブームの風は日本にも吹く?

【週刊ホテルレストラン2019年11月08日号】
2019年11月08日(金)
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クラフトスピリッツや国産ウイスキーへの需要の高まり、そしてスパークリングワインの消費拡大、さらに業界全体におけるサステナビリティーなど、飲料業界におけるムーブメントは数多く見られる。中でもロゼワインの消費は世界的にブームと呼べるほどの伸びを見せているという。わが国でもその取り組みは見られるが、市場の動きはまだ活性化と呼ぶにはもうひと伸び欲しいところだ。
ヴランケン ポメリー ジャパン㈱が9月18日に東京・銀座で行なったロゼワインテイスティングを振り返りながら、日本にフィットするロゼワインの在り方を考えてみたい。
 

合わせる料理、飲用シーンなどストライクゾーンの広さ


なぜロゼワインが世界的に伸びを見せているのか。まずはその背景をおさらいしてみたい。ロゼワインはその製法からも分かる通り、赤ワインと白ワインそれぞれの特質を持ち合わせる。ロゼワインは“フードフレンドリー”なワインとして、熟考せずとも選べるのがロゼの良さとも言える。「中国料理にはロゼ」と定石のように言われてきたが、あらゆる食との相性の良さは最大の武器と言える。
多様な飲用シーンへの対応という点では、ロゼが持っていたポテンシャルに市場が追いついたと言える。世界的なアルコール離れが影を差す一方で、酒はその飲用シーンをポジティブに広げてもいる。デイタイムを通して生活を彩る存在として、その在り方を変えようとしている。時間を問わず、また場所も飲食店に限らずピクニックやバーベキュー、ビーチなど、多様な環境に寄り添えるのも、もともとロゼが持っていた可能性だと言える。
 

スタイルの自由さ、“映える”というシンプルかつ最大の魅力


ワインの知識や経験にかかわらず飲めるフレキシビリティーも人気に火が付いた理由の一つだ。氷やジュースを入れても構わない。ニューヨーク発の、シャーベット状にしたワインにフルーツやシロップを混ぜる「Frosé」(フロゼ)の流行も記憶に新しい。いつの時代も、流行の背後には“自由さ”と“分かりやすさ”が不可欠だ。
若者がFacebookやInstagramから離れていると言われても、“映える”かどうかは普及のカギの一つだ。ロゼワインの美しい色調はウェブサイトやSNSのタイムラインを彩る存在として重宝されている。シンプルだがそれもまた、ブームを呼ぶポテンシャルだ。こうして“Pink”とも称され、紀元前ローマ時代にまで及ぶ長い歴史を持つワインは、平成から令和に時代が移ろうかという時代に市民権を得たわけだ。

 

世界では30%増、全消費の10%にまで増加


世界的なロゼワイン消費の伸びを示すデータがある。2002年から17年までの15年で、世界のロゼワイン消費量は30%の増加を見せているというのだ。国別の消費量ではフランスの36%に米国の15%、ドイツの7%が続く。18年の世界のワイン消費量におけるロゼワインのシェアは10.3%に達した。この10年間以上横ばいの世界のワイン消費量において、この傾向はブームだという表現に誇張はないと思える。
一方、1990年代後半の第6次ワインブームとその終えんを経て、12年から第7次のブームに入り、過去最大の消費量を示した国内のワイン市場において、ロゼはまだ全体の3%に過ぎないというが日本の実状だ。
 

好まれる色調にも変化が。「ブームはインフラを造る」ライフスタイルワインとしての使命

2002と17年では、濃色のロゼが好まれる割合に大きな変化が見られる
2002と17年では、濃色のロゼが好まれる割合に大きな変化が見られる


トレンドは移ろうものだ。ロゼワインの人気も、かつての濃色から淡い色合いのものが好まれるようになったというデータがある。国内市場に目を向けると、ワイン消費の中で目に付くのが発泡性飲料の存在だ。スパークリングワインの消費もさることながら、この10年で量販店における炭酸水やその類のフェースは格段に増えている。世界がロゼブームの一方で、日本には“泡ブーム”があるのだ。ロゼのスティルワインは言うに及ばず、スパークリングのロゼもチョイスの一つにもなるだろう。
飲用シーンの拡大や多様化にロゼのポテンシャルがフィットしたように、日本の料飲店においてもロゼというピースがはまる飲用シーンを創出する必要があるだろう。時間や空間の使い方、日中のプロモーションの在り方を考れば、まだまだ消費者に向けた新しい選択肢となり得る。
「ブームはインフラを造る」と、ある有力な企業経営者は言った。世界で起ったブームを日本に届けず流してしまうのも、新たな市場を形成するもの、売り手であるF&Bパーソンの腕の見せ所かもしれない。
 

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