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新連載 新連載 オンリーワンの宿づくり 新潟県大沢山温泉 里山十帖 

宿は、ライフスタイルを提案するリアルメディアである。

【月刊HOTERES 2015年11月号】
2015年11月02日(月)
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①ラウンジ「小屋組み」。コーヒーやハーブティー、アルコール類を無料で提供している。国内外の有名家具が置かれている。

きらりと輝く個性を持ち、真っ当な経営を行なっている宿がある。独自性を磨き、お客さまを魅了する珠玉の宿。われわれは、そんな宿を伝えたい。本連載は、旅館総合研究所の重松所長が、自身の目で優れた宿を厳選し、取材し、写真と文章で紹介する連載企画。第一回は、新潟県・大沢山温泉の里山十帖を紹介する。
 
取材・文 旅館総合研究所 所長 重松正弥 ※関連インタビュー122 ページ
企画・構成 本誌 丸山和彦


②里山十帖の外観。古民家が見事なほどモダンに生まれ変わっている。


③湯処「天の川」里山十帖の最大の売りの一つである絶景露天風呂。この発想も、岩佐氏が、長年の雑誌作りで知った訴求ポイントである。温泉特集をする際、「絶景露天風呂」を目玉にすると間違いなくよく売れたという

 里山十帖は、旅館でも、リゾートホテルでもない。ましては、ペンションでもない。いうなれば「ライフスタイル提案型の施設」である。つまり、泊まることが主目的ではなく、ここならではのライフスタイルを体験し、感動していただくショールームでありメディア……。その役割を果たすのが里山十帖のスタンスである。「里山十帖」の十帖とは、「十の折り本」という意。さまざまな記事が編集された雑誌のように十の楽しみが折り込まれた宿である。十の物語とは、食、農、芸、衣、住、遊、環、癒、健、集の十つ。雑誌編集者である岩佐十良氏ならではのコンセプトだ。「里山十帖に訪れて、十の物語を体験し、感動を味わっていただきたい」、そんな思いで運営されている。


④露天風呂付きメゾネットスイート「Room 202」。下階がリビングと専用露天風呂、上階がベッドルームのメゾネットタイプ。

⑤ロビーとフロントのあるレセプション棟は、築後約150 年。総欅、総漆塗りの柱や梁が、高さ10m の広々とした吹き抜け空間を囲んでいる。2014 年度「グッドデザイン賞 ベスト100」に選ばれ、さらに宿泊施設として初めて特別賞(「ものづくりデザイン賞(中小企業庁長官賞)」も受賞した。
⑥レストラン「早苗饗(さなぶり)」。早苗饗とは、田植えが終わったあと、その年の豊作を祈るのと同時に田植えに協力してくれた人々をもてなす饗応の意。厳選された地元の食材を使った自然派日本料理を提供している。
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