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ブランドとオペレーション 深山敏郎氏

【新連載】ブランドとオペレーション 第1回 福井国際観光ホテル リバージュアケボノのブランディングの特色

2024年04月08日(月)
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2000年代に週刊ホテルレストランで編集委員を務めた、株式会社ミヤマコンサルティンググループ 代表取締役の深山敏郎氏。深山氏は中小企業診断士でありながら、国内ホテルや自動車メーカーなどの人材育成コンサルティングにも携わる。現在はTSA(東京声優・国際アカデミー)国際コミュニケーション学科常勤講師(異文化)など、複数の専門学校や大学でも非常勤講師を務めている。

深山氏は実績や未来ある若者を通して感じている、
1:ホテル・レストランの危機管理の現状と課題、対処法(例)
2:ホテル・レストランのオペレーション・スタンダードの必要性と具体策(例)
3:ホテル・レストランの人材定着の鍵(スタッフ、チーム、組織の「レジリエンス」を高める)
を踏まえて、ホテル業界関係者との対話をもとに、ホテル業界発展のために連載をお届けする。

※4月からは月1回連載予定


今回の記事は3話構成となっており、ANHA 一般社団法人全日本ホテル連盟の会長職である福井国際観光ホテル リバージュアケボノ 代表取締役 清水嗣能(つぐよし)氏と同社常務の清水久能(ひさよし)氏に、東京のANHA本部と福井で同社の「ブランド」と「オペレーション」の関係についてお聞きした。
 

福井国際観光ホテル リバージュアケボノ 代表取締役 清水嗣能氏(右)/常務取締役 清水久能氏(左)
福井国際観光ホテル リバージュアケボノ 代表取締役 清水嗣能氏(右)/常務取締役 清水久能氏(左)


 

脱皮しない蛇は死ぬ

 昭和26年に現社長の祖父及び父が12室で”旅荘あけぼの”として旅館を創業した。当時は繊維や眼鏡といった地場産業にゆかりのビジネス客がほぼ100%であった。
 
 昭和46年10月、現在の立地に移して32室のビジネスホテルをオープンした。その際の、父親のスピーチ”脱皮しない蛇は死ぬ”という言葉は当時高校生であった現社長の心に深く印象を残した。これがホテルとして進化を続けようという企業姿勢に結び付いているという。
 
 現社長就任後、同ホテルをビジネス客と観光客の双方をターゲットにブランディングを行なってきた。また大学時代には英国人の詩人、英語劇の演出家ギャビン・バントック氏などとの出会いもあった。こうしたことも、独自性の高いブランドを構築する原動力の一つにもなったという。”リバージュ”という名称を考えたのも現社長だ。
 
 ホテル名の英語綴りを決める際にもバントック氏にも相談し、結果として造語としたという。


 

福井国際観光ホテルというブランディング

 清水嗣能(つぐよし)氏が32歳で社長に就任後、41歳のとき、平成8年にホテルあけぼのは福井国際観光ホテル リバージュアケボノとして生まれ変わった。
 
 現在の同社Webトップページにあるキャッチコピーは、以下である。
 
旅先で美味しいものを食べたいお客様に“美味しい福井”を実感していただきたい。
自然景観豊かなあすわ川のほとり浜町に佇む "美食のホテル"。
福井の景観、福井の文化、福井の食のおもてなしで皆様をお迎えいたします。

 
 地方のホテルとして平日はビジネス客、週末は観光客をターゲットとしてスタートした時には周囲のホテル関係者からは疑問符がついたという。その際、1人あたり宿泊料金と、ビジネス客か観光客かというマトリックスを用いて自社のポジショニングを決めたとのこと。社長が大学卒業後、東京YMCA国際ホテル専門学校時代に学んだ技法の一つだという。

 


 

福井という立地は重要なブランド要素

 社長は「福井という立地は重要なブランド要素」ととらえる。「福井には豊かな観光資源があり、まだまだアピールの仕方によっては大きく花開くはず」とのこと。
 
 次回は同ホテルの「ブランドストーリー」についてご説明する。


 この記事を執筆するにあたって、ホテル リバージュ アケボノ 代表委取締役 清水嗣能氏ならびに 同社 常務取締役 清水久能氏へのインタビュー、同社Web、現地訪問(ホテル及び周辺の代表的観光資源)を参考にした。
 

ホテル概要
福井国際観光ホテル リバージュアケボノ 

客室数   140室(300名)
チェックイン / チェックアウト 15:00 / 11:00
館内施設 天空大浴場、小浴場、宴会場 (陽光・花宴)、Fukui French Aujus
駐車場   バス5台、乗用車60台収容可能

〒910-0006 福井県福井市中央3-10-12
Tel.0776-22-1000 Fax.0776-22-8023
Web:https://www.riverge.com

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