THE AMBER PRIMEのロビーにて記念撮影。写真中央が筆者で、両サイドはファーウェイ社の関係者
中国で台頭する4大企業の頭文字をとって呼ばれる「BATH」─「Baidu(バイドゥ)」「Alibaba(アリババ)」「Tencent(テンセント)」「Huawei(ファーウェイ)」。アメリカの巨大企業群GAFAに匹敵するほど、世界中から注目されている4社である。そのうちの一つ、中国・広東省深圳(シンセン)市に本社を置く情報通信技術大手企業のファーウェイ社が直営するホテルを、読者はご存じだろうか。『THE AMBER』ブランドで、中国全土で宿泊施設を展開している。本稿ではそのうちの一つ、同社の最上級ホテルブランド『THE AMBER PRIME(安朴珀菜)』を紹介する。
本誌 長谷川 耕平
HUAWEI社は五つのカテゴリーに分けて、 宿泊施設を運営する
6月上旬に、Huawei社(以下、H社)が運営する最上級ホテルブランド『THE AMBER PRIME』に宿泊。H社は五つのカテゴリー「①PRIME」「②PLAZA」「③HOUSE」「④ELITE」「⑤HOME」に分けて宿泊施設を直営している。①~③はホテルで、④~⑤はサービスアパートメントタイプである。
今回、筆者が宿泊したのは「①PRIME」カテゴリーの二つのホテルに各1泊。「①PRIME」は3ツ星クラスのレストランを持ち、コンシェルジュが常駐する。50㎡以上の客室面積を持つスーパーラグジュアリーホテルに相当する。
フロントには、世界的なホテルコンシェルジュのネットワーク組織であるレ・クレドールに加盟する印として、ゴールデンキーを掲げている。H社が直営するホテルは基本的に、招待客および関係者のみが宿泊できる。一般予約は受け付けていない。だからこそ、筆者はレ・クレドールのコンシェルジュまで揃えていることに驚いた。
ルームキー。記念にルームキーの上に、筆者の名前を刻印
逆境からV字回復したHUAWEI社
ホテルを紹介する前に、まずは簡単にファーウェイ社を紹介する。
H社は世界トップクラスのシェアを誇る情報通信技術企業である。日本では、2005年に法人を設立。世界各国で順調に売り上げを伸ばすなか、昨今、米中対立が勃発。アメリカからの輸出規制を敷かれ、高性能半導体の調達が困難化したことで成長速度が鈍化。そしてコロナによる経済不況が続くなか、自社で半導体や自動車部品の製造など、新たな領域に踏み込むと大成功。いまでは、中国を代表する4大企業「BATH」の一角として存在感を示している。
日本市場においては、H社が開発・販売するウェアラブル製品の一つである「HUAWEIスマートウォッチ」で大成功。同製品は、自動血圧測定や国内のゴルフ場コースを網羅したユニークな機能が好評で、日本で爆発的な人気を誇る商品である。