鈴木 忠美
〈すずき・ただみ〉
1969 年盛岡グランドホテル入社。レストラン課長、料飲企画部長、副総支配人を経て96 年総支配人就任（98 年同取締役）。在職中には専門学校 盛岡カレッジオブビジネスで講師を務める。2003年東北ホテル宴会場支配人協議会（東北B.M.C.）会長就任（5 期10 年）。05年ホテルシティプラザ北上入社。同取締役サービス部支配人、現在は山形県東村山市クアハウス碁点にて勤務しながら、料飲業務従事者の資質向上を目指し、教育研修会の企画・運営を行なう。

迷っているお客さまを迎えに来るホテル
 
　都会に出かけて困るのは飛行機や新幹線、あるいは地方路線を降りた後、目的地のホテルまでたどり着くのは至難の業である。もちろん前もってアクセス方法をネットで見てから出かけるが、〇〇駅で降りて徒歩3 分とか、〇番出口より徒歩5 分と書いてあると、近いのでタクシーを使わずに歩こうとするが、私みたいに田舎から出て行った人間にとってはこれがまた至難の業である。なぜならば知らない土地に初めて行く人間にとって、ホテルで作っている地図が大ざっぱ過ぎたり、説明文がホテル目線で作っているため、初めて行く人にとっては今の文章でたどり着けないことを、多くのホテルが理解していないことに気付いたからである。ところがそれをカバーするべくこんな素晴らしいホテルがあることを知人のM さんから聞き私も感動しました。東京周辺の地理の詳しくない場所で、予約したホテルを探したが前もって聞いた道が分からず駅前からホテルに電話すると「今、駅前ですね。雨がひどいでしょう。分かりました。もう近くですから迎えに行きますので」と言って傘を持って駆けつけてくれて、自分がびしょ濡れになりながら荷物を持ってくれたのだと。当然知人のM さんが感動したのは言うまでもないが。