デジタル導入の目的を明確にしてから新しい価値を実現できるツールを導入する
甲斐 ブランドの価値と魅力を理解してくださる本当のファンにターゲットを絞り込んで、念入りにアプローチするために、デジタルを活用しながら個別データに基づいて的確な文脈をきめ細かく作り上げてから連絡を取るようにすると、1対1の関係性が厚いかたまりになっていきます。
その結果としてファンが売り上げの半分を占め、ファンが紹介してくださった人たちが2割、新規のお客さまが3割という構成比になることが統計的に見えてきました。こうした科学的なデータがあるからこそ、ファンに向けて情熱をかけてメッセージを送るべきだと確信することができるのです。
内山 ハイアット セントリック 銀座 東京を利用していただくお客さまの傾向に合わせてCRMを考えてみると、既存のお客さまが友人たちにホテルの魅力を伝えてくださる流れを創ることが、最も効果的だと感じることがあります。一緒に遊んでいる友人が勧めるのであれば、行ってみてもいいかなと思うという世界は確実に存在しています。
甲斐 銀座の街には、一定の属性の人々しか訪れなくなってしまったという課題もあるのではないでしょうか。その意味ではハイアット セントリック 銀座 東京が宿泊客とローカルの人々を結び付ける社交場として機能することで、異なる属性の方々を銀座に取り込んでいく入り口になれると思います。
そこから本来の銀座の街が創出してきたダイバーシティを、再び生み出していくことを期待しています。内山 私たちとしても、少しでもそうした流れの創出に貢献できればと思っています。私たちのお客さまは銀座での買い物と食をメインの目的としていますので、ハイアット セントリック 銀座 東京を拠点にしながら、ものすごい数の人々が銀座界隈のお店を訪れ、賑わいを生み出しています。
甲斐 CRMのために私たちはデジタルツールやソフトウェアを販売していますが、急激にデジタル化の波が起こってしまった結果、何のために導入するのかわからないままにデジタルを導入してしまうという不幸なケースもたくさん見てきました。
デジタルを導入する目的とデジタルが果たすべき役割を明確にして、新しい価値を実現するために必要なデジタルを採用するという順番で導入を進めていただきたいと思っています。
そのことをホテル業界の皆さまに伝えることによって、デジタルはあくまでも人間関係で成り立っているビジネスを補完するために存在していることをより広く深く認識していただく取り組みを進めていきたいと思います。
第一回の“ポリマスの言葉”
「CRMを考えてみると、既存のお客さまがホテルの魅力を伝えてくださる流れを創ることが、最も効果的だと感じる」
ー 内山 渡教氏ー
「今の時代のお客さまは、“ あなたのことを大切にしています” というメッセージを明確に伝えなければ関係が維持できなくなっている」
ー 甲斐 真樹氏ー
(株)イー・エージェンシーでは、ホテル・旅館業界に特化したCRM ツールをご用意しております