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第10-1、2 回 リック・増田の語学だけじゃない、押さえておきたいお国柄と食文化 

第10-1 回マレーシア、第10-2 回インドネシア

【月刊HOTERES 2016年03月号】
2016年03月11日(金)
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第10-2 回インドネシア
〈国民性〉
世界最大のイスラム人口を抱えるインドネシアであるが、バリ島などの住民はヒンドゥー教を崇拝する。
 
 人口約2 億3751 万人、面積190 万㎢(日本の約5 倍)。民族構成はジャワ人、スンダ人、バタッ人など大多数がマレー系住民、その他中国系、パプア系などが移住している。宗教はイスラム教87%、プロテスタント6%、カトリック6%、ヒンドゥー教1%、仏教1% など。言語はインドネシア語、ジャワ語、スヒンダ語、中国語(主に広東語、 福建語)、富裕層は国内のインターナショナルスクールでの教育や海外留学経験者が多く、英語やオランダ語も話せる。
 
〈接待・贈り物〉
昼食が食事の中で一番大切な食事とされている。
 
 ビジネスの時間帯は週日月曜日~木曜日午前8 時~午後4 時まで、金曜日と土曜日は午前中が一般的である。昼食の時間帯は午後12 時、または12時30 分から午後1 時30 分までが一般的である。
 イスラム教徒へのギフトは豚やアルコール類はタブーであるので気をつけた方がよく、また、相手側からギフトをもらったときは、ラップはその場で開けることは避けた方がよい。
 
〈挨拶・ジェスチャー〉
男性はかなり強く握手をするが、女性は軽く握手をするケースが主流。相手がマレー系の女性の場合はこちらから手を差し伸べることは控える。
 
 インドネシア人のビジネスマンの服装は、マレーシア人と同じように黒色系のズボンと長そでのドレスシャツにネクタイが一般的である。女性は明るい色のブラウスにスカートが一般的である。マレー系の男性は、長そでのバティークを着ることが多い。女性は薄い色の長そでのブラウスにスカートまたは、肌をあまり露出しないスカーフを含めた典型的なイスラム教徒の服装を身につけることが多い。
 
〈インドネシア料理と好む日本食〉
インドネシアにはコース料理の習慣がなく、インドネシアの高級レストランのコース料理は、植民地時代にオランダ人がインドネシア各地のさまざまなご飯料理とおかずを合わせて供した「ライスターフェル」という習慣を取り入れたものである。
 
 インドネシアは古くから香辛料の国として有名である。モルッカ諸島はニクズク、チョウコウ、コショウの生産地で、香辛料の島として名高かった。オランダ植民地以前にスペインやポルトガルの貿易船が訪れ、新世界からの作物を持ち込み、その後インドネシア各地で栽培されるようになった。
 
 インドネシア料理は諸外国の影響を受けている。スマトラのパダン料理はインド、中近東、イスラム文化の影響を受け、肉や野菜を香辛料で煮込んだ料理が多い。
 
 ジャワ料理はヒンドゥー教と仏教の影響を受けたため、肉を使う料理が少ない。ジャワ島では「テンペ」や豆腐と野菜を使った料理が発達している。テンペはジャワ人独特の食文化から発想した健康食品で、現在では豆腐とテンペ料理がインドネシアの各地で見られる。
 
 インドネシア料理の特徴の一つは、揚げ物の種類が多いことである。テンペ、豆腐、鶏肉、干物、牛肉、魚、エビなどを油で揚げて調理する。調理方法は複雑なものもあり、例えばジャワのアヤムゴレンカラサンは鶏肉をサンバルという合わせ調味料で和えてから煮込み、その後油で揚げる。
 
 ヨーロッパ料理の影響(特にオランダ料理)を受けたものとしてパン、ケーキ、クッキー、コロッケ、プルクデルなどがある。「ラピスルギ」はインドネシアの名物ケーキの一つである。
 
 インドネシア人は米を主食とし、ナシプティという白飯として炊く以外に、米をココナッツミルクで炊いたナシウドゥッやツォンズのようなロントン、クトゥパッ、ナシゴレンなどの調理法がある。

オフィス・マスダ 代表
リック・増田
〈profile〉横浜生まれ、アメリカ国籍、ハワイ大学旅行産業マネジメントコースで主にホテルマネジメントとマーケティングを学ぶ。アメリカ在住20 年、1987 年から韓国グランドハイアットソウル副総支配人を含めアジアでのアメリカ企業勤務8 年、93 年ハイアットコーポレーション東京事務所ディレクターオブセールスを歴任。94 年オフィス・マスダ設立。 主にグローバル企業でのマネジメント、マーケティング、リーダーシップ、プレゼンテーション、ネゴシエーションスキル教育コンサルティング、バイリンガル人材教育、地域での観光活性化、観光地・ホテル・旅館の英語でのホームページ作成に携わり、最近ではホテル・旅館でのFB 関連の語学&異文化教育トレーナーなども務める。近年、経済通産省の2014 年度補助事業「ふるさと名物応援事業(地域資源海外販路開発支援事業)」でのプログラムコ-ディネーターも務めていた。

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