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第11 回 リック・増田の語学だけじゃない、押さえておきたいお国柄と食文化 

第11 回 フィリピン、ベトナム

【月刊HOTERES 2016年04月号】
2016年04月08日(金)
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第11-2 回ベトナム
〈国民性〉
ベトナムの正式名称はベトナム社会主義共和国。国名のベトナムとは、中国語における「越南=南方に建てた越の国」に由来する。
 公用語はベトナム語。歴史的に中国からもフランスからも影響を受けているので、漢字を起源にしているがアルファベット表記である。声調が六つあり、同じアルファベット表記でも声調によって意味が変化する。
 
〈接待・贈り物〉
ベトナムでの接待はレストランやホテルなどが多く、ベトナム人との付き合いを深めるには、仕事に加えて宴会が欠かせない。
 宴会のときに持ち出す話題は、スポーツ・旅行・文化・音楽などが適している。特にサッカーはベトナムでは一番人気のあるスポーツで、海外で活躍する日本人サッカー選手もよく知られている。
 ベトナム語で「乾杯」は「チュック・スックホェ(健康を祝して)」と言い、必ずしも一気に飲み干す必要はない。ただし、「モッチャム・ファンチャム」と提起された際は、一気飲みを意味するので、飲み干した後にグラスの底を見せ合うのがマナーである。
 
〈挨拶・ジェスチャー〉
ベトナムのビジネスアポイントは、事前に電話か手紙で必ず、会う前にアポイントの確認も必要。
 ベトナム人は話好きで、ビジネスでも雑談が続き本題になかなか入れないことも珍しくないが、話の腰を折るのは厳禁。たとえ先方が理屈の通らない支離滅裂な話をしたとしても、途中でさえぎることなく最後まで語を聞くことがビジネス上のマナー。
 
〈ベトナム料理〉
食におけるタブーはほとんど存在せず、多彩な食材を扱う。
 ベトナム料理の特徴は、小魚を塩漬けにして発酵させた魚醤「ヌックマム」などの発酵調味料を使うことや、基本的に米食文化であり麺類や春巻の皮なども小麦ではなく米から作ること(このため麺類には全般にあまりコシがない)などを挙げることができる。
 香草類はあらかじめ料理に入っているわけでなく、別皿に盛られて供され、好みでトッピングすることが多いのがほかの東南アジアの料理と異なる点である。唐辛子も通常は別の小皿で供され、スプーンを使い好みで刻んでトッピングすることが多い。このような文化のベトナムにおいては「唐辛子はお好みで加える真っ白な麻婆豆腐」が供されるほどである。
 ベトナム料理によく使われる調味料としては、ヌックマムのほかにオキアミ類から作るシュリンプペースト、大豆や落花生から作る醤油やトゥオン(大豆を発酵させた塩辛いペースト)、塩、生の唐辛子、ライム酸味料などを挙げることができる。
 
 肉類としては、豚肉、牛肉、鶏肉、鴨肉が一般的なほか、ヤギ肉、スッポンもよく食べられている。
 ベトナムの麺類は基本的にライスヌードルである。そのほか、小麦粉麺の「ミー」や春雨「ミエン」も食べられる。ライスヌードルは麺料理として食べるだけでなく、春巻やまんじゅうの具にするなど活用される。
 
「フォー」はベトナムで最もポピュラーな麺類の一つであるが、本場は北部である。中華料理の平打ちライスヌードルの類。米麺に牛骨から取ったスープをかけ、牛肉をのせたものを「フォー・ボー」、鶏スープをかけ鶏肉をのせたものを「フォー・ガー」といい、日常的によく食べられているメニュー。
 
 フォーに並んで一般的な麺類が「ブン」(ビーフン)である。生春巻きの具にもなるほか、さまざまな具材やスープで食べられ、フォーよりも種類が豊富である。
 
「バインセオ」は日本では「ベトナム風お好み焼き」と言われることが多い。米粉とココナッツミルク、ターメリックを混ぜたものをパリッと焼き、豚肉、エビ、モヤシなどを包む。これを一口大にちぎって、香草などと一緒に韓国の焼肉料理でよく使われるサンチュに似た葉に包み、ヌクチャムに浸して食べる。
 

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