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第20 回 大岩根成悦 「日本型IR&カジノ」の実現へ

第20 回 違法賭博問題、ギャンブルは禁止ではなくコントロールすべき

【週刊ホテルレストラン2016年06月03日号】
2016年06月03日(金)
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㈱ブライト 代表取締役
日本カジノスクール 校長
大岩根成悦
(おおいわね・まさよし)
大学生時代に豪華客船「飛鳥」の船上カジノディーラーとして勤務したことがきっかけでカジノの業界に興味を持つ。これまでに訪問したカジノは20 数カ国80 カ所以上。外航客船、一流ホテルのパーティーなどで培った自らのカジノディーラー経験と、世界のカジノ視察から学んだカジノディーラーの育成システムを国内に広めるため、2004 年に日本初の本格的カジノディーラー専門養成機関「日本カジノスクール」を開校、校長に就任。巣立ったディーラーは500 名を超え、国内外のカジノで活躍中。カジノディーラーを厳格に審査するための「カジノディーラー資格認定試験」を実施している「日本カジノディーラーズ協会」、NPO 法人「日本ポーカー協会」の理事も務める。

 最近スポーツ選手による賭博が度々報道されている。バドミントン選手による違法カジノでの賭博事件により、カジノに対するイメージをマイナスに持つ人もいるとは思うが、海外では大人の社交場としてカジノは存在し多くの人を引きつけている。これはカジノ自体に魅力があるからである。こうした魅力ある施設を非合法としているがために日本では、法を犯してまで身近なカジノに行きたいという人がいる。かつてバブルが終焉えんを迎えた1990 年ころは、アンダーグランドカジノ(通称:アングラ)が東京都内の繁華街を中心に数百軒は存在していた。現在も東京都内だけで数十軒は存在している。カジノを合法化しない限りアンダーグラウンドな世界でこのような違法行為は繰り返される。仮に、日本に諸外国のようなIR・カジノがあれば、違法カジノに出入りする人はいないはずである。
 
 日本でカジノが賭博行為として摘発の対象になっているのは、1907(明治40)年に公布された法律の「刑法185 条:賭博」、「刑法186 条:常習賭博および賭博開張図利」が、現在も適用されているからである。この法律が日本で公布されたころ、イギリスでは、すでにブックメーカー(スポーツをはじめとする、ありとあらゆる出来事の結果を予測する賭かけ)が現れ、賭けが公然として行なわれるようになっていた。イギリス政府は1906年に「公共の場所での賭けを禁じる」法律を制定した。この法律は1960 年にいったん緩和されたが、営利目的のカジノは禁止のままであった。イギリスでは、社交クラブとしてのカジノが存在しており、先の規制緩和で、社交クラブ施設の利用料を徴収することが許可されたため、本来違法である営利目的のカジノも増える結果となった。そこで政府は、「ギャンブルはコントロールすべきであるが、禁ずるべきではない」という判断をし、1968 年にカジノを公認の許可制にする「ゲーミング法」(GamingAct 1968)を制定し、規制によってコントロールすることにした。その結果、違法カジノは消滅した。イギリスでのカジノ合法化は、こうした背景から成り立っており、観光や税収目的で設立された他諸国とカジノ導入の定義が異なり、「違法賭博場の対策」と「遊びに対する本能への許容」としているため、カジノの運営や営業に対する規制は非常に厳しくなっている。
 
 日本においても、カジノを合法化することにより、カジノの利益による「税収、財源の確保」、カジノ施設の建設、運営による「雇用の拡大」、観光・レジャーの促進による「地域経済の活性化」のほかにもう一つ、合法化による「違法賭博場の減衰」が大きなメリットであることは言うまでもない。諸外国ではすでに、うまくコントロールしているカジノをわれわれ日本ができないはずがない。ギャンブルは、禁止すべきではなく、コントロールすべきである。

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