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連載10 ジャン・メデゥサン  ニース料理のレシピ紹介 

連載10 花を食べる

【週刊ホテルレストラン2018年07月27日号】
2018年07月27日(金)
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南フランス ニース名家出身で、パリ育ちのジャン・メデゥサン氏が、独自の体験と家族エピソードを交えた料理に関する書籍を発表する。本誌では、2018 年4 月からメドゥサン氏のニース料理レシピをエピソードとともに連載で紹介していく。

ジャン・メデゥサン
Jean Medecin
〈Profile〉1971 年フランス パリ生まれ。父はオペラビジネスの実業家、母はオペラ歌手。南仏ニースのジャン・メデゥサン通りはかつて同市長であった祖父の名に由来。叔父ジャック・メデゥサン氏は料理本を執筆し世界的ベストセラー。食文化や料理を愛する過程環境に育ち、幼少期よりたびたび家族とともにニース料理に親しむ。金融ビジネスを手掛けるかたわら料理本を執筆。
Instagram NICE_MEDECIN

 
 ニース料理は、和食のように、昔から花を使った料理があります。一部の料理人は、見かけ重視で花を皿にあしらい、その花を食べると、味がないか、最悪まずいこともありますが、ここで、それを話題にしたいわけではありません。私たちは花を調理して食べますが、中でも特によく調理する花は、ズッキーニの花です。これは、鮮やかな黄色で美しいだけではなく、何よりも味わい深い花なのです。ニースのズッキーニの花はかなり大きく、ほとんど手のひら大で繊細な味の身をしています。今月、これを、「天ぷら」の衣を思わせるような軽い衣を使って作るベニェをご紹介します。この調理法は、ズッキーニの花の風味と繊細さを余すことなく引き出してくれます。
 
 ニースで、良質の野菜や花が手に入るのは、サレヤ大通りcours Saleya の市場です。野菜と花のまさに中間、とも言えるズッキーニの花はここでは人気があります。80 年代にこの大通りを現在のような趣に整備したのは私の叔父です。それ以前の花市場は、あまりエレガントではないコンクリートの建物に入った屋内市場でした。ニースは、太陽がセールスポイントなので、地元の花卉栽培の魅力を太陽のもとで引き出さないのはもったいないと考えたからです。実際に、ニースの地方は花かき卉栽培で有名で、ミモザのような地元の特産種は、飛行機で来る観光客さえ、よく持ち帰ったりするほどです。
 
 こうしたニースの花は、特に3 月のコーナーで触れた「花のパレード(フランス語で『花合戦』)」に使われます。このパレードはカーニバルのときに実施されますが、夏にも行なわれす。約10 台の山車が花で飾られ、その上に乗ったモデルたちが見物客に向かって花をまきます。昔は見物客の方も山車に上がって花をまいていたことが、「花合戦」の名前の由来です。参加者はニースの伝統的衣装をまとい、近隣のイタリアの街のフラッグショーが披露されるなど、フランスでも最も素晴らしい地方の祭りの一つとなっています。
 
 ニースを代表するこの祭りを見るチャンスがないとすれば、せめてサレヤ大通りを散歩して、名物「ソッカ」を味わってみてください。ソッカは、ヒヨコ豆粉がベースの大変大きなガレットの一種で、銅製の丸いプレート(直径は1m に達することもよくあります)で薪まきで焼きます。焼きあがると小さなナイフのようなもので不均等に切り分け、円錐状に巻いた新聞紙に入れて熱々のままサーブされます(衛生基準がゆるかった昔は少なくともそうでした)シンプルで栄養があり間食にぴったりです。そこで今回は、自宅で作れる簡略化したレシピをご紹介します。もしニースに来る機会がありましたら、ぜひサレヤ大通りの「シェ・テレザChez Thérésa」のスタンドに寄ってソッカを食べてみてください。ソッカは、旧市街にある同じ名前のレストランから直接、特製のソッカ鍋用牽けんいん引を使い小型バイクで直接運ばれてきます。食道楽というのは、おいしいもののためには、まったくアイデアが尽きないものですね。

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