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毛利愼の外食エンターテインメントVol.133

新ブランド「ビストロ アポロン」に見る、際コーポレーションの魅力

2025年04月17日(木)
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:アイアンと木を組み合わせたベルエポックを彷彿とさせるレトロなインテリアに、新旧さまざまな時代をエポックメイキングしてきたスターや映画のポスターが飾られている。そんなちょっとした非日常感と、ビストロならではの活気、アットホームな空気感がミックスされ、心地よさを感じるお客さまも多い
:アイアンと木を組み合わせたベルエポックを彷彿とさせるレトロなインテリアに、新旧さまざまな時代をエポックメイキングしてきたスターや映画のポスターが飾られている。そんなちょっとした非日常感と、ビストロならではの活気、アットホームな空気感がミックスされ、心地よさを感じるお客さまも多い

昨年オープンした「丸壱富士 渋谷道玄坂店」を皮切りに、新たなブランドでの開業が続いている際コーポレーション。同社は2025年2月、目黒・山手通り沿いに「ビストロ アポロン 目黒」をオープンした。

社名の“際=ボーダー”に象徴されるように、同社は料理や空間をボーダーレスにすることで、新しい業態の創生に取り組んできた。同店もその哲学を受け継ぎ、洋のテイストでさまざまな領域の料理を美味しく提供するビストロとして位置づけられ、池尻大橋にある「ビストロ アポロン TOKYO C.P」のスピリットを継承。もともと池尻店のキッチンで働いていたシェフの川上智敏氏からの希望もあり、彼と共に中島武氏が手掛けた店舗だ。
 

運がよければ、自らキッチンに立つ中島氏に会えることも。同店に限らず、開業時は特に自社の店舗でキッチンに立つことも少なくない
運がよければ、自らキッチンに立つ中島氏に会えることも。同店に限らず、開業時は特に自社の店舗でキッチンに立つことも少なくない

ちなみに同店ではカウンターにずらりと並ぶ料理を‟おばんざい“と呼んでいる。‟ビストロでおばんざい? “と思うところだが、純粋なビストロ料理だけでなく、和や中華の要素があるおつまみ類も提供することから‟おばんざい“にしたとのこと。‟美味しい”を第一義に、ジャンルの‟ボーダー”に縛られることなく、また多種多様なジャンルの店舗を持つ同社だからこそ提供できるメニュー展開であり、呼び名だ。

 
また、懇意にしているハンター達から一頭買いしているという、猪肉や天然鹿肉をはじめとした肉料理も同店を訪れる魅力だ。これらはグリルなどに用いられるだけでなく、‟おばんざい“にも用いられており、旬の食材と共に日々、‟その日の美味しい“が想定外なアプローチで味わえるのも同店を訪れる醍醐味だ。開業以来、満員御礼の日も多く、他所からの目的来店も多いが、既に地域住民や通勤・通学のひとびとのリピーターもできているという。

同社は、圧倒的な都会での展開に加え、目黒のように通過駅でありながらも地元駅でもあるエリアでの人気店作りも得意としている。そこに‟中島イズム”が息づいていることは自明の理だが、アポロンブランドで言えば、池尻店の石川シェフや目黒店の川上シェフのように、圧倒的なカリスマである中島氏共に彼らが業態やメニュー開発を行なえる土壌があるからこそ、長きにわたり魅力的な店舗を数多く創生してきた理由があるように思う。加えていえば、アポロンのように、ブランドの軸は共有しつつもシェフにより異なる色合いのメニューを楽しめるという、料理人の個性を活かした個店的な色合いで展開されている店舗が多いのも特徴だ。

そんな企業風土に触れることも、同社の店舗を訪れる魅力だ。同店はもちろんだが、今後も同社が発表する新ブランドの店舗にはぜひ、足を運んでもらいたい。
 
「ビストロ アポロン 目黒」
https://kiwa-group.co.jp/bistro_apollon/
 

さまざまな魅力を持つ同店だが、‟肉へのこだわり”もそのひとつだ。定番のアンガス牛や黒毛和牛のステーキはもちろんだが、季節のジビエや羊肉、さまざまな肉の煮込みを味わえる‟肉定食‟など、ミートラバーにとって訪れる価値のある“特別な場所”といっていいだろう
さまざまな魅力を持つ同店だが、‟肉へのこだわり”もそのひとつだ。定番のアンガス牛や黒毛和牛のステーキはもちろんだが、季節のジビエや羊肉、さまざまな肉の煮込みを味わえる‟肉定食‟など、ミートラバーにとって訪れる価値のある“特別な場所”といっていいだろう
際コーポレーションらしい、‟ボーダーレスなビストロメニュー!”というのを強く感じる‟パクチーラザニア”。同社の店舗では、大胆な創造力と遊び心を感じる食材の組み合わせによる、‟新たな美味しさ”がこれまでも数多く産みだされてきているが、そこに新たな一品が加わったと言っても過言ではない逸品
際コーポレーションらしい、‟ボーダーレスなビストロメニュー!”というのを強く感じる‟パクチーラザニア”。同社の店舗では、大胆な創造力と遊び心を感じる食材の組み合わせによる、‟新たな美味しさ”がこれまでも数多く産みだされてきているが、そこに新たな一品が加わったと言っても過言ではない逸品
ランチで一番人気の‟黒毛和牛100%ハンバーグステーキ”。大挽、中挽、細挽、牛バラを手ごねし、ステークアッシュのイメージで作られた贅沢なハンバーグだ。昼はデミグラスソースで、夜は塩コショウとレモンを添えて提供されている
ランチで一番人気の‟黒毛和牛100%ハンバーグステーキ”。大挽、中挽、細挽、牛バラを手ごねし、ステークアッシュのイメージで作られた贅沢なハンバーグだ。昼はデミグラスソースで、夜は塩コショウとレモンを添えて提供されている
中島氏考案の‟アポロンライス”も必食の一品だ。ちなみに池尻店では‟ビストロライス”として提供されており、こちらも人気メニューなのだが、池尻ではターメリックライスと共に提供されているのに対し、目黒では白飯と共に提供されており、味の違いを楽しむのも一興だ(※写真は”ビストロライス”)
中島氏考案の‟アポロンライス”も必食の一品だ。ちなみに池尻店では‟ビストロライス”として提供されており、こちらも人気メニューなのだが、池尻ではターメリックライスと共に提供されているのに対し、目黒では白飯と共に提供されており、味の違いを楽しむのも一興だ(※写真は”ビストロライス”)
カウンターに並ぶ‟おばんざい”の数々。定番メニューもいくつかあるが、季節感を反映したメニューも多く、訪れる度に新たな、そして斬新な美味しさに出会うことができる
カウンターに並ぶ‟おばんざい”の数々。定番メニューもいくつかあるが、季節感を反映したメニューも多く、訪れる度に新たな、そして斬新な美味しさに出会うことができる
同店では、料理と共に供されるフォカッチャも店舗で焼かれている。主役として提供されることは少ないメニューではあるが、‟隠れ推しメニュー”ともいえる味わいだ。ぜひとも、さまざまな料理と共に味わってもらいたい
同店では、料理と共に供されるフォカッチャも店舗で焼かれている。主役として提供されることは少ないメニューではあるが、‟隠れ推しメニュー”ともいえる味わいだ。ぜひとも、さまざまな料理と共に味わってもらいたい
ナチュールワインのラインナップが豊富な点も同店を訪れる魅力だ。季節や仕入れ状況に応じたワインリストと、旬の食材などを用いることによる一期一会のメニューもあることから、料理とのマリアージュはぜひ、スタッフと相談しながら味わってもらいたい
ナチュールワインのラインナップが豊富な点も同店を訪れる魅力だ。季節や仕入れ状況に応じたワインリストと、旬の食材などを用いることによる一期一会のメニューもあることから、料理とのマリアージュはぜひ、スタッフと相談しながら味わってもらいたい
ビストロアポロンのメニュー。この一枚に、‟その日の美味しさ”との出会いが詰め込まれている。いまや、グローバルにグルメ大国として評価の高い日本では、旬の食材と真摯に向き合う料理人はあまたいる。しかし、クオリティ高く、多様性豊かにメニュー展開をしているという点において、同社はトップリーダーだ
ビストロアポロンのメニュー。この一枚に、‟その日の美味しさ”との出会いが詰め込まれている。いまや、グローバルにグルメ大国として評価の高い日本では、旬の食材と真摯に向き合う料理人はあまたいる。しかし、クオリティ高く、多様性豊かにメニュー展開をしているという点において、同社はトップリーダーだ

担当:毛利愼 ✉mohri@ohtapub.co.jp

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