運営会社である㈱ブロスダイニング(ノバレーゼの100%出資子会社)の社名に含まれる‟ブロス“は、出汁を意味する言葉だ。和食業態「SHARI」自慢の白出汁は、利尻昆布と日高昆布に花かつおを加え、毎日丁寧に取っている。なお、同社が運営するすべての業態で、毎日欠かさず出汁を大切に取り続けることを調理理念のひとつにしているそうだ
㈱ノバレーゼが銀座で展開する創作和食ブランドの「SHARI」が、東急歌舞伎町タワーに新店、「SHARI 東急歌舞伎町タワー」をオープンした。同店は、和食・ステーキ・寿司・天ぷらという四つの専門店を融合させた業態であり、各ジャンルの職人が手がける料理を一度に堪能できるスタイルとなっている。料理は基本コースで提供されており(※アラカルトメニューもある)、しゃぶしゃぶに関しては、カジュアルなランチコースから、神戸・松阪・近江の三大和牛が提供される贅沢なコースまで、すべて食べ放題で楽しめる内容となっている。
店舗内観。歌舞伎町の喧騒からシックでゆったりとした非日常へと誘う空間は、間接照明や高級感のある家具で設えられ、洗練されたジャパニーズモダンデザインでまとめられている
本開業のニュースを耳にした際に筆者は、同社が、銀座とはまったく趣と異にする新宿歌舞伎町というカオスな街でどのような店舗を創生するのだろうか? という点に興味があった。おそらく、さまざまな議論が交わされたに違いない。しかし蓋を開けてみれば、豪華でありながらも落ち着いた空間、丁寧な接客、そして一流の料理人が素材にこだわり手掛ける料理と遊び心と、「SHARI」らしさを前面に押し出した同ブランドの矜持を感じる店舗になっていた。
今後は、インバウンドの客層はもちろんのこと、同ビルに入居する「BELLUSTAR TOKYO, A Pan Pacific Hotel」および「HOTEL GROOVE SHINJUKU, A PARKROYAL Hotel」の宿泊客、さらには新宿で上質な食事を求めて訪れるひとびとに愛される存在を目指していきたいという。今後の展開に注目したい。
「SHARI 東急歌舞伎町タワー」
https://shari-the-tokyo.jp/kabukicho/








担当:毛利愼 ✉mohri@ohtapub.co.jp