６月号の本稿において今年５月８日に公表された公正取引委員会による一部ホテルに対する警告に関する私の見解を書かせていただいた。公正取引委員会による警告の影響は大きく、未だにエリアによっては以前行なわれていた地域のホテル同士の情報交換会が実施できなかったり、企業によってはホテル同士のいかなる集まりへの参加を禁止したりしているところもあると聞く。しかしホテルの皆さまは、各ホテルの過去の実績の共有が未来の価格決定に直接的かつ強制力を持った影響を及ぼすわけがないし、また、ホテル会などにおいて未来の価格に関して「いくら以下では売らないようにしよう」などといった会話などが出るわけがないのはよくご存知のはずだ。