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第九回 ㈱バルニバービ 佐藤 裕久 『それでもなお一杯のカフェの力を信じますか?』

第九回  『飲食でエリアを開発する会社』

【週刊ホテルレストラン2017年12月01日号】
2017年12月01日(金)
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MIRROR 最上階の「プリバード Privado」は隅田川を見下ろせるロケーションだ


気持ちは決まった!

 その上で僕はこう答えました「確かに今までの状況で店などやっても話にならないでしょう。だって人通りなどないんですから(事実、物件のあるブロックには水道局、東京電力の変電設備、税務署、老人ホーム、幼稚園、消防署、郵便局…およそ夕方5 時以降は用なし状態)。けれど僕たちが人を呼び込みます。人の流れを生み出します」。心の奥の覚悟を引き出していただいたのでしょう。いよいよ翌週に契約の期限を迎える10 月の晴れたある週末、僕は最後の決断をすべく港区の住まいから自転車でそのビルに向かい、自転車をビルに置き、そのまま隅田川沿いを往復10㎞ランニング、ビルに戻り、屋上に寝っ転がりました。秋の天高き空は澄み渡り、流れる川風は心を優しく撫でてくれました。

 覚悟は決まりました。「よし、ここでやろう。いろいろな意見・見解はあるだろうけれど少なくともこの場所にカフェがあれば僕は間違いなく行く。行きたい」。もう迷いはありませんでした。仲介担当者に電話しました。「今から申し込みするから来て!」そうして契約は進みました。そうです。既成概念が感性の肯定を打ち消すことは結局ありませんでした。後日談としてそのときの僕の話をその地元議員の方は『何とうぬぼれた、自信過剰のナルシストなんだろう』と思ったと言われました。現在、年間20 万人以上の方に足をお運びいただけるビルとなり『それを実現した君はすごい!』とことあるごとに褒めていただきます。

街と思いをつなげる、
それがバルニバービの店作り


 僕たちはそこで何をやったか?

 特別なことは何もしていません。海外の有名なブランドを持って来たわけでも、一大プロモーションを繰り広げたわけでもありません。街に根ざす飲食の施設でありたい。1 階~3 階のカフェレストランは『シエロ イ リオ Cielo y Rio(スペイン語)天空と川』。天空にそびえる(予定の)スカイツリーと隅田川から名づけました。4 階は川沿い(リバー)のバーの4 階で『リバヨン RIBAYON』、5 階はパーティールーム『ゴカイ Gokai』、6 階はバルニバービの東京本部、7 階はシガーバー『プリバード Privado』というわれわれの東京における拠点MIRROR が出来上がりました。うれしいエピソードとして、お隣のマンションにお住いの年配の男性は開店以来、不在を除いて毎日顔を出してくださいます。奥様がこうおっしゃってくださいます。『ここができて以来、この人はここに顔を出すのが生きがいとなっているんですよ。こんな店を作ってくれて本当にありがとうね』。われわれにとって何よりの褒め言葉ですし、涙が出るほどうれしい話です。開店2 年以降は町内会の祭りのおみこしも担がさせていただけるようになりました。地域の方々に受け入れていただけたのでしょう…思いがつながった。これこそがわれわれの考える“ 店の在り方” です。

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