婚礼増加だけが目的ではない
「沖縄リゾートウェディング」とは沖縄県が力を入れる県外もしくは海外に在住する新郎新婦が沖縄でウェディングを挙げることを目的に来県し行なうウェディングのことで、沖縄県としては、単にウェディング組数の向上だけでなく、ウェディングをきっかけにカップルやその家族、参列者を沖縄のリピーターとしたいという観光振興の目的が明確にその背景にある。
人材育成や多様化するニーズにも対応
沖縄県では2015年の目標を年間1万5000組(国内1万3400組、海外1600組)と掲げており、そのための誘客プロモーションやSNSの施策など認知向上を図ると同時に、サービスなど対応力の向上はもちろん、増加する海外からのカップルのためのリーガルウェディング(主にリゾートウェディングで行なわれている、海外からの挙式者のために、それぞれの出身地の法律に基づいて結婚式のセレモニーを行なう結婚式のこと)への対応、さらには参列者の満足度向上に向けた施策など、さまざまな取り組みを展開している。
沖縄県の取り組み 1.「リゾートウェディングの楽園」としての認知度向上 (1)県内事業者の販路開拓のサポート及び顧客の購買意欲を刺激する誘客プロモーションを実施 (2)参加者に対するSNS等、口コミによる拡散を促す 2.受入環境の強化 (1)急増・多様化するニーズに対応できる人材育成 雇用創出のための「世界水準の沖縄RW産業育成事業」実施 (2)リーガルウェディングをきっかけに市町村を訪れるカップルへのおもてなし環境作り (3)新郎新婦だけでなく参列者にも満足してもらう仕組み作り 3.沖縄リゾートウェディングのブランディング 沖縄リゾートウェディング協会が掲げるテーマ「旅するウェディング」「日本の楽園を世界中の恋人たちへ」との連動 ※地域人づくり事業「世界水準の沖縄リゾートウェディング産業育成事業」について 平成27 年度は、インバウンドビジネス上のノウハウを備えたプランナーの育成並びに世界水準の観光リゾート地沖縄に相応しい人材ン育成をめざし、雇用創出の基金による事業を実施。 沖縄リゾートウェディング協会を中心としたコンソーシアムに業務委託し、プランナー5名、ヘアメイク12名、カメラマン4名、総勢21名を参画企業7社で研修中。(平成27 年7月現在)。 |
日本全国で婚礼の落ち込みが明確に見える中、国内組数が対前年17.1%増の5524組(808組増)、海外組数が対前年23.3%増の635組(120組増)となっているのは、官民一体となった着実な取り組みが奏功していると言えよう。