毎朝限定20食で提供される“肉屋の朝食御膳”、2,800円。コスパが良いだけでなく、目にも美しく、美味しいものを少しずつ味わえる仕立てが嬉しい。早晩、築地の行列店に名を連ねることだろう
「あんず お肉の工場直売所」や「和心とんかつ 銀座あんず」など、国内はもとより海外でも多岐にわたる事業展開を手がけるアトム㈱が、東京・築地場外市場エリアに直営焼肉店「焼肉 番手十番」を、「銀座三越」から移転オープンした。同社の持つ精肉ルートを活かし、国内屈指の黒毛和牛‟宮崎牛”をメインに用いた新たな挑戦だ。
同店では毎朝8時から、3種の“肉屋の朝食御膳”を提供。なかでも限定20食の2,800円コースは、宮崎牛のたたきやしぐれ煮、肉寿司、玉子焼きに加え、旬の野菜や魚介など約20品を盛り合わせた贅沢な内容を、リーズナブルに楽しめる。一頭買いならではの希少部位が味わえる3,500円と4,500円のコースも用意されている。加えて、ディナーコースで提供している宮崎牛のシャトーブリアンなども、注文が入れば朝食タイムでも対応するという。一本2,000円、3,000円という和牛串を売る店が軒を連ねる築地エリアにあって、上質な和牛体験をコストパフォーマンス高く届けようとする姿勢に、同店の心意気がうかがえる。
同店を訪れるなら、一度はぜひカウンター席でのライブキッチンを体験してほしい。目の前で繰り広げられる森料理長の手さばきに加え、焼きの音や立ちのぼる香りとともに、五感で宮崎牛の魅力を堪能できる
ちなみに同店では、その店名にもある通り、霜降りの“細かさ”、“バランス”、“色合い”においてプロの目利きから‟特に美しく、希少性が高い“と評価された“番手10〜12”の、しかも雌牛だけにこだわり仕入れた宮崎牛を提供している。このクラスの和牛は、まさに“キング・オブ・A5”と称されるにふさわしいクオリティであり、そもそも誰もが仕入れられるものではない。加えて、ディナータイムに提供される3種のコースにおいても、最も高額なシャトーブリアン入りの焼肉コースが25,300円で提供されており、同社だからこそ実現できる価格と内容だといえる。築地にまたひとつ、名店の誕生を予感させる牛肉懐石レストランが生まれた。
ところで、同社が今回の出店に築地エリアを選んだ理由には、インバウンドで賑わう築地場外市場の活況に加え、今後に予定されている大規模な再開発計画があったという。また、コロナ禍を経てライフスタイルが変化するなか、従来ブランチに求められていた‟食の嗜好“が朝食にも広がっている点があったという。これらの市場状況も踏まえ、同店ではあえてランチ営業を行わず、朝食とディナーの二刀流で勝負する経営戦略を採用した。顧客ニーズを的確に捉えた柔軟なビジネスモデルとして、築地に新たな飲食シーンが創出されることが期待される。
「焼肉 番手十番」
https://www.instagram.com/bante10/








担当:毛利愼 ✉mohri@ohtapub.co.jp