”昭和タイムトリップステイ”ルームの内観。同室に滞在したお客さまの中には、「本当に楽しかった」と、チェックアウトの際に次回の予約を入れて帰るケースもあるという。時代の節目にリンクしたプランニングは、宿泊体験に特別な意味を添える点で非常に魅力的だ。今後もぜひ、こうした企画の展開を期待したい
「グランドプリンスホテル高輪」が昭和元年から100年目を迎える今年、‟昭和100年“を記念したコンセプトルームプラン、‟昭和タイムトリップステイ“を展開している。同室は、同施設の伝統的なスイートルームとして名高い‟プリンセススイート“に創生され、昭和時代の懐かしい家具や雑貨を配したレトロな空間となっている特別客室だ。レコードやポスター、インベーダーゲームなど、昭和の文化や暮らしを感じるインテリアは、非日常的な時間を演出しており、その時代を体験したお客さまにはノスタルジーを、そして昭和レトロをコンテンポラリーに楽しむ若いお客さまには新鮮な魅力を届けている。オーセンティックなホテルライフはそのままに、プランやアクティビティにおいては常にチャレンジングで新しい企画を提供している。今回のような‟今年にしか”実装しえない、‟一期一会“なプランを創生する点も「グランドプリンスホテル高輪」の魅力だ。
今回、同室と共に展開されている‟懐かしの昭和メニュー“も魅力的だ。フレンチ、中華、和食にラウンジメニューまで多岐に渡り展開されているこれらのメニューはお客さまにアンケートを取り、リクエストの多かったものを再現してオンメニューさせたという。アンケート募集の折には非常に多くの回答が寄せられたといい、このことからも同地がいかに多くのお客さまの‟大切な思い出”の舞台として記憶に残るホテルだったかということを実感したそうだ。そんなお客さまの大切な気持ちと共に手掛けた今回のプラン創出には、大きな手応えも感じたという。コンセプトルームプランの提供は8月末日までだが、レストランメニューにおける‟昭和100年“コンテンツについては、秋以降も継続を検討しているそうだ。
昭和レトロをコンセプトにしたメニューは再現だけではなく、当時をフィーチャーした新メニューも。「グランドプリンスホテル新高輪」の「Lounge Momiji」では、メニュー企画を行ない、新たに‟プリンアラモード“を提供
折に触れ、筆者も同施設を訪れているが、その度に感じるのは‟古き良きは残し、新しい風に対しては柔軟に“という姿勢だ。言葉にすれば一行にすぎないが、歴史あるシティホテルがこのマインドを持つことは決して容易ではない。そのあり方は、地方の老舗企業が事業承継に取り組む際などに、ぜひ参考にしてもらいたいロールモデルのひとつだといえる。
いずれにしても、「グランドプリンスホテル高輪」が今回手掛けた‟昭和100年“コンテンツの取り組みはとても‟素敵“だ。
ぜひとも、足を運んでみてもらいたい。
「グランドプリンスホテル高輪」
https://www.princehotels.co.jp/takanawa/








担当:毛利愼 ✉mohri@ohtapub.co.jp