すし専門店やすし割烹など、大阪・北新地、神戸、京都・祇園で30 店舗、宿泊施設も備えた「明治の森箕面 音羽山荘」、ケータリングサービス等を展開しているのが地域密着経営に徹している㈱音羽だ。昨年、創業45 周年を機に創業者である父の意を継ぎ、社長に就任し、職人さんとおもてなし担当のさわやかさん(パート・アルバイト)総勢800 人の頂点に立ち、いつまでも地域、地元に愛される運営に取り組んでいる。すぐに諦めてしまう若者が多い中、人材育成への取り組みや職場環境作りなどをお聞きした。
福永 お父様がお店を始められて創業46 年、北摂を中心に、北新地、京都エリア(大阪・京都・兵庫2 府1 県)に絞り込んだ地域密着型の経営をされており、永年勤続者の方も多くいらっしゃると伺っています。業界の人手不足が深刻な課題とされる中、どのような人材育成をされ、また永年勤められる環境を作り上げていらっしゃるのでしょうか。
田舞 創業者;徳太郎(父)・喜八郎(叔父)のカリスマ性とあこがれから、職人さんもおもてなし担当のパート・アルバイトであるさわやかさん、そしてさわやかさんのまとめ役である女将さんも、“創業者にお世話になったから”と永年お勤めいただいております。厳しい中にもスタッフ一人一人を気遣う家族的な環境が愛社精神を育み、20 年、30 年といつまでも勤めていただいているのだと思います。職人である前に人間力を大切にしていること、そのために先輩が後輩を教えたり、ベテランの女将さんがおもてなし担当者の長としてさわやかさんの指導を家族の一員として行なっていることなど、お互いに切磋琢磨し成長していくことを大切にしている社風が、結果的に“音羽が好き”“音羽愛”という言葉になって返ってくるのでしょう。
福永 職人も、サービスの世界もすぐに辞めてしまう新人が多い中、どのような新人教育をされているのですか。